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2013.03.31 Sunday
円安効果
アベノミクスで円安になり、株はだいぶ上がった。
株を持っている人は円安の利益を享受できる。 しかし、円安で電気代も上がった。 資源や原材料を輸入している日本は、円安で輸入コストが上がる。 ものの値段が上がるのだ。 特にエネルギーコストは全ての産業に影響を及ぼすので、原発を止めて天然ガスに頼っている日本は苦しい。 株を持っている人は、その分の支出を株の上昇分で相殺できる。(株を売らないといけないが) でも、株を持っていない人は給料が上がらないとダメだ。 また輸出企業は、原材料の上昇分を円安による為替の利益で相殺できる。 でも、結果的に部品を作っている中小企業は、部品代を上げないと相殺できない。 輸出できる企業は賃上げをすればいいが、原材料やエネルギーのコストを製品代に転嫁できない企業は、給料を下げないとやっていられない。 ということは、円安は持てるものから持たざるものへ、中小企業から大企業への富の移動とも言える。 たしかに輸出企業は、息を吹き返している。 1ドル80円の時は80円のものは1ドルになるが、1ドル100円になると同じ値段で売っても20円儲かる勘定になる。 通貨はふつうは強い方がいいのだろう。 海外からものを買うときに、安く買えるからだ。 しかし、これもバランスの問題で、適正な為替レートはどこがいいのかわからない。 円安で儲かる人と損する人がいて、各々に時間のずれがあるとしても、一定の期間が経てば円高でも円安でも変わらないような気もする。 実際、為替レートは景気に関係ないと言っている人もいる。 ただ、アベノミクスは人々の気持ちを上向きにして、景気がよくなったような気分にさせた。 その意味では成功だと思う。 しかし、そう思っている間に本当に新たな産業を興し、若者の雇用を進めないと先がないと思う。 残念ながら、そういう感じではないが…。 |
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