![]() |
2023.08.31 Thursday
一般病棟
昨日から一般病棟に変わった。
一般というのは、ほぼ退院できそうな人が入るところ、という感じ。 もちろん、ぼくが勝手につけた名前だ。 でも、看護師が血圧と体温をモニターに来る頻度も下がり、薬も自己管理になり、自由に過ごせる時間が増えた。 身体も楽になって、あとは痛みがいつ消えるかという感じ。 夜だけ、痛み止めをもらっている。 この病院は、看護婦さんがみんな若い。 たいがい20代。 リハビリの先生に聞くと、看護婦の転職は非常に多いとのこと。 だいたい3年で辞めると言っていた。 ここの仕事は結構きついから、と言っていた。 どんなところがつらいのかまでは分からないが…。 まあ、手に職を持っているのだから、何年か働いて、待遇の良いところに変わるのは自由だ。 若い看護婦が、患者に接するのに職業的な威厳を持って接するのは当然のことだ。 舐められてはいけない、と思うところもあるのだろう。 でも、時々素顔が見えるのが面白い。 手術のあとの病室で、毎朝ベッド周りをアルコールで拭きに来るという仕事。 コロナでやり始めたんですか?と聞くと、その前からずっとやってます、とのこと。 えらいものだ。 家でもやってるんですか?と聞くと、ちょっと困って「そんなんやってません」と答えて、あわてて口の前に人差し指を立てて「秘密にしとってください」という。 こういう時に、素顔が見えて面白い。 昨日は病棟の引っ越しが終わって、ゆっくりしてたら、病室に入ってきて「すいません、ちょっと探しもの」という。 「何を探してるんですか」と聞くと、「ポケットに入れておいたピアスが…」と言って、また「秘密にしとってください」という。 はいはい、と答えたが、その後に廊下を歩いていたら、すれ違いざまに「あれ、ありました」と小声で声をかけてくれた。 結構高いか、気に入っていたものだったのだろう。 声が弾んでいた。 シフトでどんどん変わるので、名前を聞いても覚えられない。 それでも、そういうエピソードができると、顔を覚える。 こういう記憶は、なかなか忘れない。 |
![]() |