考えたこと2

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ブロックチェーン その2
経済学者の野口悠紀雄がブロックチェーンについて記事を書いていた。

これからの金融を変えていく技術がブロックチェーンというものらしい。
今までは国や銀行が信用を与えて、多くの人手をかけてお金というものを流通させていたが、インターネットの仕組みは中央集権的ではなく、分散的だから管理コストが安くなる。
記事の中では、電話や郵便のように国が管理していた情報伝達が、インターネットでコストが下がったことが例示されている。
実際、情報伝達のコストは下がった。
インターネットのプロバイダ料とコンピューターで、海外でもメールし放題だし、いろんな情報を無料で見ることができる。
若い人たちは、インターネット経由で電話もしている。
Wifiが広まると、スマートフォンの通信料も下がっていくだろう。

記事の中では、今はまだ大手も研究中だが、将来金融産業を大きく変えることも予感されるとのこと。

何でもブロックチェーンでは取り引きを「公開台帳」というものに記録するらしい。
肝心なのはこれを誰かが責任をもってやるのではなくて、コンピューターの集まりが、みんなで記録するということだ。
だから、台帳が分散されているらしい。
このへんの仕組みはややこしいが、要はお金の管理コストが劇的に下がるということだろう。

大手の銀行や中央銀行すら、この仕組の研究をスタートしている。
ナスダックは去年の12月にブロックチェーンの実験を行って、これまで3日かかっていた未公開株の取り引き決済を10分でやったとのこと。

金融機関が焦ってブロックチェーンの研究に乗り出したのは、これに対応しないと業務の多くを競争相手に取られてしまうからだが、結局は自分の内部も改革を免れないということになる。
何せ、管理に人手が要らなくなるのだから、大幅な削減を余儀なくされる。
その時期を見極め、対応しないと大変なことになる。

さらに、この技術で登記などの記録業務も不要になる可能性があるらしい。

まさに、インターネットを利用した信用担保の仕組みが、既存の金融機関を破壊していくということだろう。
20年後、銀行はどんなカタチになっているんだろうか。
行政書士の仕事はどうなっているんだろうか。

もう進みだしたものは止められない。
過去に止めようとして成功したものはいないと思う。

今、金融機関に就職しようと思っている人たちはそういうことをわかっているんだろうか…。

| | 考えたこと | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドローンの空撮
熊本県の地震の報道で活躍しているのがドローン。
ドローンの空撮はホントにきれいでよくわかる。
あんなのが飛ぶようになると、中継にはお金がかかるヘリコプターなんか使わなくなると思う。

報道用のドローンはこれからどんどん増えるだろう。
それだけでなく、建物の調査や生存者の確認などいろんな用途で活躍しそうだ。
野球やサッカーなど、スポーツの中継にも威力を発揮するだろう。
2020年の東京オリンピックでは、マラソンの中継にも使われるかもしれないなあ。

こうなると、報道のレポーターは大変だ。
自分でドローンを飛ばして事前に空撮する。
それをパソコンで編集して自分でまとめる。
その後、編集画像をバックに自撮りでレポートする。
そんな状態になる日が来るだろう。

ドローンというと新しい言葉だが、早い話がラジコンのヘリコプターみたいなものだ。
プロペラが複数あって、比較的簡単に飛ばすことができる。
空中でピタッと止まるホバリングというやつも、センサーがついていて安定して操縦できるらしい。
次世代の撮影用ドローンはすでにハリウッドでも使われている。

一昔前までは、上からの映像というとクレーンでカメラを持ち上げたり、ヘリコプターで飛んだりと素人には手が出ないものだった。
しかし、こういうものが出てくると、十数万円あれば空撮できてしまう。

電池の容量が大きくなったことが、進歩の理由の大きな一つ。
もちろん、モーターの性能も上がり、センサー、そこからのフィードバックの技術等が上がったこともあるだろうが、軽くて容量の大きな電池がなければ、無理だったと思う。
昔のラジコンヘリが大きな音をたててエンジンで飛んでいたことを思うと、夢のようだ。

空がどんどん身近なものになっていく。

| | 考えたこと | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
ストリーミング
日本でもストリーミングで音楽を聞く、ということがぼちぼち広まってきた。
Google Play Musicとか、Amazon Primeとか、海外のストリーミングサービスに対応する日本の曲も増えてきた。
まだまだ洋楽がメインだが、洋楽やジャズのファンなら月額を考えると得になると思える人もいるだろう。
ごくはアマゾンのプライム会員になっているが、年に3900円でストリーミングが聴き放題。
その他にもプライムビデオなど特典がついて、月額300円ちょっとだからまあ許せる。
今ならタバコ一箱より安い。

アメリカではストリーミングの売上げが伸びていて、去年の実績ではダウンロード販売やCD販売をおさえて一番の売上になったらしい。
アメリカの人口は3億人を超えて、若い人たちも多い。
音楽を所有するという考えはもう古いのだろう。

1950年代生まれのぼくらは、レコードから音楽に入った。
もちろんアナログだ。
レコードプレイヤー、アンプ、スピーカーがなければ音楽は聞けなかった。
インナーイヤータイプのヘッドフォンなどなかったし、ヘッドフォンは夜音が出せない時に聞くものだった。
音楽が持ち運べるようになったのは、ウォークマン以降だ。
あれは会社に入ったころだった。
Sonyが文化を作った。

その時代が2001年にiPodが出るまで続いた。
iPodの成功はiTunesのおかげだろう。
音楽をデーターにしてコンピューターでやり取りし、ハードディスクに貯めておけるようにした。
Sonyはそこで出遅れて失敗してしまった。

その時代がもっと進んで、音楽は必要なときにインターネットから聞くものになりつつある。
もちろん、ダウンロードもできるが…。

インターネットはどんどん文化を変えつつある。

何かで歴史を表すときに、インターネット以前と以降で分けるということが書いてあったが、本当にそうだと思う。
インターネットはあらゆることを変えていく。

ぼくはその両方を見られて、ラッキーだった。


| | 考えたこと | 01:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
人工知能とワークライフ・バランス
今から250年ほど前に起こった産業革命は、人間がやっていた力仕事をなくしていった。
内燃機関ができて、物を運ぶことや人間をはるかに超える力を出す機械ができたからだ。
それまで、人間が手押し車などで運んでいたものは、トラックで運べるようになって、手で漕いでいたボートは機械でスクリューを回すようになった。

これからの20年ほどで、次の産業革命が起こる。
人工知能が考える仕事を奪っていく。
人類の歴史で、大きな転換点だろう。
インターネットがそれを可能にした。
大きな記憶装置みたいなものだ。
必要なデーターをどんどん貯めることができる。
それを使って、コンピューターはいつでもどこでも学習できる。
そういう時代が来るんだと思う。

第一次産業革命で肉体労働が大幅に減り、第二次産業革命で頭脳労働もだんだんと減っていく。
機械も賢くなって、人間がついていなくても運転できるようになる。
自律型のロボットが増える。
製造業など、もうその影響を受けて国内の工場の人は減っている。
だから、製造業に従事する人は減っていっているんだろう。

これからは考える仕事も人工知能になっていく。
機械が指示を出して、それを人間がやる、という形だ。
そうなると、生産性が上がると思う。

だから、週休3日とか、週休4日になってもOKだ。
今流行のワークライフ・バランスというものを抜本的に考えなおさないといけない。
そんなに働かなくても食える時代。
辛い労働から開放される。

その頃には人工知能も賢くなって、創作活動なども人間より上手にやるかもしれない。
例えば音楽なら、作詞作曲など、ヒットチャートのトップ10がみんな人工知能作になっているかもしれない。
小説も書いているかもしれない。

そうなったら、人間は人工知能の作った歌を歌い、人工知能の作った小説を読んで余暇を過ごすんだろうか。
紅白歌合戦は人間対人工知能のホログラムになっているかもしれないなあ。

人間が働くことの意味を真剣に考えないといけないだろう。
今はまだ働くことが人生に占める割合が大きいが、それが小さくなった時、人間は何をしたらいいのだろうか。

ぼくにはわからない。

| | 考えたこと | 23:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
お金のデーター化
音楽のデーター化が進んで、いつでもどこでも音楽が聞けるようになって、そのコストも下がった。
みんな音楽を持ち歩いて、好きな音楽を聞いている。
家で聞くときも、所有する音楽は最小限でいい。
ストリーミングで聞けば、一定の月額でいつでも聞くことができる。

同じように、お金のデーター化も進んでいる。
オンライン決済というやつだ。
口座から口座へ、お金がデーターのように移動する。
クレジットカードを作れば、ものを買ってもカードを出せば支払いができる。
通販ならコンピューターでお金をやり取りする。
アマゾンや楽天はそのインフラがなければ成り立たない商売だ。

ぼくが子供の頃、お金はモノだった。
モノは動かしたり、やり取りしたりすると、コストがかかる。
現金輸送車で運ばないといけないし、給料袋に詰めたりしないといけない。
だから、どんどんデーターになってきた。
気がつかない間に、どんどん金融は電子化してきた。

でも、そこには必ず銀行というものがあった。
そういうインフラを銀行という仕組みが支えているのだ。
だから、手数料を取る。
ほとんど金利がつかなくても、みんなが銀行を使うのはそういうことも含まれている。
銀行は信用を担保することでお金を取っているのだろう。

しかし、ここでブロックチェーンという技術が出てきた。
いくら読んでも仕組みがわかりにくいのだが、要はたくさんのコンピューターでやり取りを記録するというものらしい。
記録を、ネットワーク上に、みんなでするようなものだ。
常時インターネットに接続しているようなインフラが出来てきたからこそ、可能になったんだと思う。
だから、誰かがそれを書き換えても、すぐにウソだと分かる。
それができれば、銀行に頼らずにお金のやり取りができる、という。
みんなで記録すれば、手数料が要らないのだ。
そこが今までの決済機能と大きく違うところだと思う。
それがビットコインというものだった(らしい)。

今、ヨーロッパではどんどんお金のデーター化が進んでいる。
大きな額のお札は、もう刷るのをやめようという動きもあるらしい。

そんな状況で、フィンテックという言葉も出てきた。
ファイナンシャル・テクノロジーの略だ。
どんどんベンチャー企業が参入しているらしい。

一体どうなっていくんだろうか。
いよいよ、インターネットがインフラになってきたぞ。


| | 考えたこと | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
スマホのタッチ
スマホのスクリーンのタッチを何とかしたいと思う。
操作するのは親指が多いが、右手の親指はギターを指弾きするときに使うし、左手の方は弦を押さえるので固くなっている。
そのせいか、反応しにくい。

パソコンのタッチパッドには感度調整がついているのに、スマホの画面にはない。
同じような方式だと思うのだが、ガラスとプラスチックでは違うのだろう。

出始めのスマホはホントに感度が悪かった。
その当時はあまりに動きが悪いので、ペンを使ってみた。
スタイラスペン、というもので先にゴム状のものがついて、おさえたら凹むものだ。
まあマシになるとはいうものの、やっぱり不便。
ばらつきが大きいのだ。
すごく反応するときもあるし、反応が悪い時もある。

今はアクティブ型のものが発売された。
電池が入っていて、静電気を発生させるのだろう。
かなりの反応だというが、目的は書くことであり、持ち歩いてスマホに使うには不便だ。

何とか指先で静電気が感知できるようにしたい。
この原因は、年寄りは指先が乾いていることだ。
ここに大きな市場がある。

スマホの感度が良くなるハンドクリームというのはアリだろう。
花王あたりが出さないかな。
要は指先の保湿ができればいいのだ。

指サックという手もあるが、あれはあまり格好がいいものではないから、難しいだろう。
もちろん、静電気を伝える材質だ。
透明なものならいいかもしれない。

売れると思うのだが…。

| | 考えたこと | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
燃費の改善
ガソリンエンジンの燃費の改善はまだまだ望みがあるらしい。
電気自動車が普及したといっても、まだまだガソリンエンジンは当分生き残る。
世界中のメーカーが内燃機関をやめるのは無理だ。
したがって、ガソリンエンジンの燃費の改善は続く。

今のガソリンエンジンの熱効率は最高で40%程度らしい。
それを45%まで上げる技術が「燃料改質技術」というもの。
エンジンで燃焼した後の排気ガスと燃料を混ぜ、触媒を通してもう一度燃焼させるというような技術。
これはそんなにお金がかからず、実用化も可能ということだ。

早ければ2018年にも出てくるかもしれない。
自動車メーカー各社がしのぎを削っているとのこと。

マツダはこれに力を入れている。
内燃機関の改善がまだまだ主流という考えなんだろう。

トヨタはハイブリッドで先行した。
石油の値段が下がり、ガソリンが安くなったのは計算外だっただろうが、それでも環境にやさしく燃費がいいことや先進的な装備で売れた。
ホンダもリコールでつまづいたが、ハイブリッドで追いかけている。

日産は電気自動車だ。
それでも、生産は1車種。

やはり当分はエンジンの時代が続く。
生産量は落ちてきたとしても、まだまだエンジンだ。
電気自動車なら、スタンドが間にあわない。
インフラが追いつかないからだ。

ハイブリッドにしてもエンジンは必要だし、世界中のクルマが脱石油をするのはまだまだ先だろう。
だから、今はまだエンジンの改良が必要ということだ。

アメリカにテスラモータースという会社があるが、そこが出した電気自動車はすごい売れ行きだ。
航続距離がそこそこあり、安い。
一家に二台の家庭では一台が電気自動車でもかまわないんだろう。

そういうのを見ると、電気自動車の時代も近いように思えるが、まだまだ充電できるステーションが少ないから遠出ができない。
そこがネックだ。

今後20年はどうなるかわからない。
自動車会社もどこに投資するのか、難しいだろうなあ。

| | 考えたこと | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
あの日あの時
小田和正の50曲入りベスト盤(と言ってもいいか)の「あの日あの時」がアマゾンから届いた。
ほとんど持っているのだが、もう一度まとめて聞きたいと思って、3枚組を買ってしまった。

彼ももう68歳。
ぼくよりほぼ10年上だ。
団塊の世代で、フォークブームだったころ「赤い鳥」が売れたころに出てきた。
いまだに40年前の自分の歌を、アレンジを変えて歌って、それでそのころ聞いていたぼくらに「いいなあ」と思わせるのはスゴイことだ。
当時、東芝EMIから出たアルバムはセットで買った。
レコードもほとんど持っていたのだが、全部CDになった。

オリジナルのアルバムを出さなかったのは、もう時間が少なかったからだという。
前の「小田日和」も半年遅れだったらしい。
それを作っていると、もう70歳を超えるだろう、ということだ。

去年、吉田拓郎とテレビで対談していたとき、今の活動を続けられるのも70歳までだろう、と言っていた。
もう秒読みに入っている。
同年代のアーティストがもう一線を退いている中、全国ツアーをこなし、新曲をリリースし、まだまだ頑張っている。
若いアーティストとも交流して、エライと思う。

このアルバム、ぼくは何といっても1枚目がいい。
オフコース時代の曲だ。
「僕の贈りもの」で始まり、「眠れぬ夜」はアンプラグドバージョンで、「君住む街へ」で終わる。

君住む街まで飛んでゆくよ ひとりと思わないで いつでも

コーラスの山本潤子がいい。
彼女だけが、小田くん、と言って指図できる人だと、若いミュージシャンが言っていた。
もう彼女も休業に入った。

でも、20代から曲調が変わらず、今も同じようなコンセプトで走っているのは本当にスゴイと思う。
偉大なるワンパターンだ。
たそがれ、風、せつない、あの頃、僕ら、走ってゆく・・、歌詞も小田の言葉だ。

でも、一つだけ残念だったのは、鈴木康博とのデュエットが聞けなかったこと。
もう二度と聞けないだろうなあ。

| | 考えたこと | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
男女差
NHKBSでドキュメンタリーをやっていたが、男性と女性の脳は生まれつき異なっているのか?ということを調べている学者がいる。
たしかイギリス人だったと思うが、おもちゃの嗜好が男女で違うということを調べていた。

おもちゃ屋で男の子のおもちゃはクルマやトラックが多く、女の子は人形やぬいぐるみが多い、ということに着目していた。
文化の影響があるので、それがないところで調べたい、ということを考えたという。
といっても、そんなところがなかなかない。
そこで驚くべき実験をやり始めた。

サルで実験するのだ。
サル園に行き、トラックのおもちゃや、ぬいぐるみのおもちゃを置いておく。
そこに来るサルを観察するという寸法。
うまいところに目をつけた。
もちろん、管理者がいて、サルのメンバーの雌雄はわかるようになっている。

見ていると、オスはトラックのおもちゃを選び、メスはぬいぐるみの人形を選ぶ確率が高いということだ。
人間の男女と同じ傾向。
どうも文化の差を超えて、男女の脳はそういうものを選ぶようにできているらしい。

それ以外にも空間図形を回転させるテストと、わけの分からない言葉を話すビデオを見せてその人の表情を読み取るテストを男女にやらせていた。
男性は空間把握に強く、女性は言葉以外のコミュニケーションを読むのが強い、という結果だった。

世界中で同じようなことは言われている。
嗜好や得手不得手の差はたしかにあると思う。
まあ、でも個性の差の範囲内だろう。

日本では女性の企業役員や管理職、政治家などが少ない。
もっと比率を上げようという動きをしているが、なかなか増えない。
ここに教育や文化の差がでているんだろうか。

この点についてはぼくは楽観している。
今の若い人たちを見ていると、昔ほどの男女差は見られないと思う。
少なくとも、大学生の時点ではぼくらの頃よりも差は小さい。
ゼミのリーダーや長のつく仕事は女性も多いし、それを特にスゴイこととも思っていない。
草食系男子とか、肉食系女子とかいうが、そんな感じではなく、何となくモノセックスのようだ。

いずれ彼らが中年になる頃、世の中はだいぶ変わっているだろう。

その時代を自分の目で見られるかどうかはわからないが…。


| | 考えたこと | 23:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
新米刑事モース
コリン・デクスターの小説に、モース刑事というシリーズがある。
イギリスのテレビシリーズでやっていた。
シャーロック・ホームズをおさえて、ミステリの主役で1位をとったこともあるらしい。

そのモースの若いころを舞台にした「新米刑事モース」というシリーズがある。
舞台は大学の街、オックスフォード。
これを主演しているのが、ショーン・エヴァンスという俳優。
オックスフォード大学で文学を学んだというインテリの役だ。
みるからにそういう風貌。
そんなに人付き合いがうまくなく、クラシック音楽を聞きながら本を読むのが好きという感じ。
だいたい、イギリス人の好むのはハードボイルドではなく、知性派のような気がする。
お国柄というところか。

コリン・デクスターは1冊しか読んだ記憶がないが、この新米刑事モースというのは面白い。
肉体派の警察の中で、一人知性派で捜査する。
みんなが無視するような証拠に意味を見出し、犯人に迫る。

その才能を見出したのが、サーズディ警部補。
書きたかったのは、このサーズディ警部補のランチのことだ。
奥さんが毎日お弁当のサンドイッチを作る。
大柄のサーズディにしては小さな紙包み。
それをコートのポケットに入れて出勤する。
日本人のランチの感覚からしたら、少なすぎると思うのだが、イギリスでは普通なんだろう。

そのサンドイッチの中身は曜日によって決まっていた。
サーズディはそれが覚えられず、いつも「今日は何かな」と言いながら包みを開ける。
横からモースが、「今日は月曜日だからハムとレタスです」、という具合。
毎回必ずそういうシーンがでてくる。

もちろん、脚本がそうなっているから、そういうのだが、そういう日常があるということだ。
サーズディの奥さんは計算して月曜から金曜までのローテーションを組んで作っているんだろう。
それがなんとも微笑ましい。
重苦しいオックスフォードの町並みで、毎回重苦しい殺人事件が起こるのだが、そのシーンになると笑ってしまう。
サーズディ警部補が、紙包みを出して「何かな」というと、すぐにモースが「今日は月曜日だから・・」と突っ込む。
最初は何ということなく見ていたが、2作、3作と続くと面白くなる。
回を重ねるうちに、サーズデイがサンドイッチをじっと見て「ほんとやな」という顔をする。
シリーズ物はそういう小ネタが面白い。

イギリスらしいネタだ。
これを毎回さり気なく繰り返すところが、ホントのユーモアなんだろう。

実はそこが一番気に入っている。

| | 考えたこと | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
株式投資
今は株式投資は金儲けの手段になっている。
まあ、昔もそうだった、と言えばそうかもしれない。

何でも、コンピューターによる高速取引というのがあるらしい。
短い間で何度も取引をする。
もちろん、機関投資家と言われている人たちだ。
ぼくらは売り買いをするたびに手数料を取られるから、そんなことはやってられない。

コンマ何秒の間に、何回も取引するらしい。
また、そこに人工知能での制御が入って、ほとんど負けなしということだ。
利ざやは小さいが、数を売って稼ぐらしい。

ぼくは会社勤めをしていた時、父から言われて株を買うことにした。
まずは自社株。
株を持つと、必然的に株価の動きが気になるし、どうやって株が動いているかわかるようになる、と言われた。
だから、持株会を脱退して、わざわざ1000株買った。

あれはバブルの前だった。
結局2社ほど買って、バブルの時に上がって喜んだ。
しかし、売りそびれて値下がりし、まだ持っている。
父は、現金で持つよりも株でいくらかは持ったほうがいい、と言っていた。
その会社が発展すれば、株価は上がる。
長いこと持てる株を選んで、あまり投機目的で売り買いするのは勧めなかった。

ぼくも、そういうものだと思う。
結局インフレをヘッジするために株を買うという考え方だ。
もっと言えば、日本の企業を選んで投資することは、日本の発展にもつながる。
そういう意味での株取引が正常なものだと思ってきた。

しかし、2000年代に入って、完全に株は金儲けの手段になったような気がする。
コンピューターを利用した高速取引については、当局が規制したらいいと思っている。

マネーゲームと産業の育成は別にしてほしい。
コンピューターを使って、投機的に動くお金が世界中で大きくなりすぎた。

建設的にお金を使ってほしいと思う。

それが正しい投資だと思う。

| | 考えたこと | 20:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
教員の社会人経験
最近は社会人も教員になる道ができたりしているが、まだまだ社会人経験のある先生というのは少ないのではないかと思う。
世界の教員というのはどうなっているんだろうか、と思っていたら記事があった。

OECDが2013年に調査を行っている。
対象は中学校教員。教育職以外の勤務経験を調査している。
それによると、日本と韓国は教員の8割が社会人経験ゼロ。
最も社会人経験が多いアメリカでは逆に8割の教員がが社会人経験ありだ。

各国別の教員の社会人経験の年数で表すと、日本0.8年、韓国0.7年、アメリカ8.0年、イギリス5.3年、フランス1.6年、スウェーデン5.5年ということになる。
日本と韓国は低い。
また、社会人の経験年数が、教員よりも長い人の比率は、日本では3.2%だが、アメリカは32.4%になる。

今の学校に一番欠けているのは、社会人の常識だと思う。
だから、事務職を増やして、社会人を入れるべきだ、と以前書いた。
もちろん、教員自体の社会人経験者の比率も上げるべきだと思う。
記事にも書かれているが、教員採用の門戸を社会人にもっと開放するべきだ。

しかし、OECDもいろんな調査をやっているんだなあとびっくりした。

TALIS - The OECD Teaching and Learning International Surveyというのが調査名。
教えることと学ぶことの国際調査というような意味だ。
TALISのホームページを見ると、ホントにいろんな調査結果がある。
残念ながら全て英語だ。
探してみるが、なかなか元データーを見つけられない。

文科省のHPでTALISを調べてみると、日本語のページがあった。
しかし、残念ながら抜粋で、肝心のページがない。
文科省は自分に都合の悪いことは訳さないんだろうか。

ぼくは義務教育をもっとオープンにするべきだと思う。
それが改革につながる。
そのためには、教育を専門家の手から社会に取り戻さないといけない。

そこで、社会人を先生にということだ。
教育を中から変えていくためには、教員養成課程を変えることが必要だ。
教員養成課程を大学院にという方向で進んでいるが、それと同時に社会人経験者を教員にする道も広げるべきだと思う。

もう時間はないぞ。

| | 考えたこと | 23:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
ノリスケ炎上
ノリスケのネタが炎上するという記事を見て、これは落語家のノリスケというのがいて、それが炎上しているということかな、と思った。
しかし、調べてみるとノリスケという落語家はおらず、これはヨネスケの間違いだとわかった。
では、何のノリスケなんだろうと思ったら、サザエさんのノリスケだった。

波平の弟にあたる人だと思う。
どちらかというと、メインのキャラクターではなく、そんなに出てこない。
タラちゃんのお父さんで、編集の仕事をしており、磯野家の隣の作家のイササカ先生のところに原稿をよく取りに来る。

ぼくは知らなかったが、そのノリスケの行動が問題になることが多いという。
原稿を待っている間に磯野家に来て、タラちゃんが入れておいた冷蔵庫のアイスを食べてしまう、というようなことだ。
サザエさんではよくあることのような気がするし、まあずっとサザエさんを見ている人からみると、そういうところがノリスケらしいと思うし、そんなに目くじら立てることでもないだろうと思う。
しかし、その記事の言葉を借りると、「世の中には本気でノリスケをクズと感じている人がいることもわかって、自分は「えーーー」な思いでいっぱいになっている。」ということだ。
ぼくも、記事の著者と同じく、「えーーー」と思った。

この著者は1960年生まれ。
今56歳くらいかな。
ぼくの3年下であり、共感できる。

マンガの中の話であり、ノリスケが実在の人物でもないし、だいたい、ホームドラマのようなマンガにそんな人間のクズみたいなキャラクターが出てくるワケがない、と思う。
なんか、世の中の約束事が変わっている、という感じだ。
冷蔵庫のアイスだけではなく、たとえば、飲み屋で勘定のをする段になって、寝たふりで払わずに済ますとか、そういう類のことは実際の世の中でも起こることだろう。
もちろん、そんなことが許されるキャラクターでないといけない。
そういう人は、人間のクズのようなことばかりしているわけではなく、逆に下手に立ちまわって、みんなのためになるようなこともしたりするからこそ、「許されるキャラクター」になる。
そんなふところの広さがなくなってきたのかなあ。

たしかに、ノリスケの行動はいいとは言えない面があるが、それが「人間のクズ」に短絡的になるとは思えない。

住みにくい世の中になってきたと思う。
それを「人間のクズ」と決めつけると、面白くない人生になるぞ。

このあたりが、匿名で短文で思ったことをぶつけるツイッターの限界なんだろうか。
ノリスケを批判するみなさんの言われていることは、正しいとは思いますが・・・。

この「・・・」のところに、いわく言いがたい思いがある。

これは小さい頃から、悪者は全て悪く、滅ぼすべきもの、という思想のマンガや戦隊物を見せてきたからだろうか。
白と黒の間にはグレーがあって、世の中はグレーで満たされているということだ。

そういう寛容さを持たないと、生きるのがシンドイと思う。

| | 考えたこと | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
大地震
熊本、大分の地震のニュースを見ていると、阪神大震災を思い出す。
家やマンションが崩れ、道路にひび割れが入っているところを見ると、あの当時電車が止まって自転車で通っている時に見た光景と同じだ。

あの震災のあと、電車で名古屋に出張して窓の外の景色を見て、電信柱も立っているし家も傾いてないし、普通の景色を見て違和感を覚えたことを思い出す。
毎日自転車で傾いた電信柱や、潰れた家ばかり見ていると、ふと窓の外を見てまっすぐ立っている電信柱をみると変に思う。
そんな気持ちになるのが不思議だった。

今回は余震が多く、範囲も広い。
空港も被害を受け、鉄道、道路も寸断されている。
震源が3つもあるらしい。
いろんな場所でプレートが動いているのだろう。

人間の歴史はたった数千年。
今の地球の形がずっとあったわけではないらしい。
今は地球は青いが、生まれた頃は赤かったという。
もちろん、そんなころに生物がいたかどうかも定かではない。

そして陸と海が生まれたが、陸地は一つだった。
それが長い時間をかけて、5つの大陸に分かれた。
陸地が動いていったということだ。
その間、想像を絶するような大地震が数限りなく起こったんだろう。

宇宙の時間にしたら、ほんの短い間だが、人間の時間にしたら、気の遠くなるような長い時間。
そして、人類が生まれた。

ああいう災害があると、今、ここで生きているということが奇跡に思える。
災害が起こっても、起こらなくても、生きているということはいろんな偶然が重なって、今ここにいるということだ。
それがわかって、どうというものではない。

しかし、大地震が起こるたびに、それが思い出される。

まだまだ多くの人が避難している。
余震も多いし、これが南海トラフ地震につながるかもしれない。

早く普通の生活ができるように祈る。

| | 考えたこと | 23:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
脳みそが筋肉
日本では、スポーツマンはフェアで自分に厳しくあらねばならないというような先入観がある。
というか、ぶっちゃけて言えば、スポーツマンとはそういうものだ、という勝手に思っているという感じだろう。
そういう概念の上に、今回の一連の違法賭博の問題があると思う。

世間は、スポーツマンは教育などしなくても、フェアで自分に厳しいものだ、と思っているのだ。
今まで野球やサッカーのようなプロスポーツの世界で、そんなに問題が起こらなかったのは、そこに手を染めたらエライことになるぞ、ということが共有されていたからだろう。
黒い霧事件とかあって、追放された先輩がいたりして、それが伝えられていたんだろう。
それも風化して、今回の賭博事件が起こった。

バドミントンなどは、そんなに儲かるスポーツではなかったし、教育などしなくても金はないし、賭博などできなかった、というのが上の世代の考えだろう。
でも、聞くと両選手ともそれだけの賭博をできるだけの経済力があった、ということだ。
桃田選手などは、この数年間で3000万円ほど稼いでいて、その大部分が本人に支払われているらしい。
オリンピックに行く選手などは、それだけの経済力がある人もいる。(もちろん、女子サッカーみたいに安月給で頑張っている人たちもいるが…)

一方で、教育ということではかなりお寒い状況だと思う。
語弊を恐れずにいえば、日本の学校はスポーツができると、勉強はしなくても進級できる。
本当にスポーツの世界しか知らないで、選手になって活躍する。
世に言う「脳みそが筋肉」というやつだ。
世間も知らず、オリンピックに選ばれたような選手に世間が期待していることなど考えもせずに、勝つことだけを考えて生きてきた。
そして、賞金が手に入る。
賭博の誘惑があれば、そこに暴力団などが関与していることもわからず、手を出してしまう。
世間ではこれをバカという。
でも、オリンピック候補選手が残念ながらそうなのが現実。

ぼくは中学・高校から文化部が消えていき、体育会系の部ばかりになっているのが問題の根っこだと思う。
それはとりもなおさず、文化部の顧問の先生がいなくなってきたということだ。
つまり、脳みそ筋肉傾向の先生が増えたということだろう。
そうなると、確かにスポーツは強くなる。
でも、脳みそはどんどん筋肉になっていく。
そんな生徒ばかり育てていいんだろうか。
文化部というのは批判精神や社会への関心を生徒に与える効果がある。
今そういうものこそ必要だろう。

文科省は小学校からの道徳教育と言っているが、もっと教養があり、世間のことを知っている先生を雇わないといけないと思う。
そういう先生が増えれば、道徳教育など必要ないと思う。

むしろ、今の先生に道徳教育が必要なのではないか。
先生の不祥事は後を絶たないし、学校の問題への対応を見ていると、先生への教育が必要だと思わざるを得ない。
教育委員会も然り。

今回の事件をきっかけに、そういう議論が広がってくれればいいと思う。

| | 考えたこと | 21:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
パナマ文書
フランスでは、海外に資産を移して課税逃れをしていた人が100人以上、自ら税務署に申告しているとのこと。
これはパナマ文書が公開されたことによるものだ。
確信がある人は先に名乗りでておこう、というわけだろう。
BSワールドニュースで、フランスの税務当局は臨時収入だと言っていた。

パナマ文書に思い当たることがある人はもちろん、他のタックスヘイブンに逃れていた人も暴露を恐れて申告しているらしい。
多くの国で、そんなことが起こっているのだろう。

中国では習近平の姉というような言葉が検閲されて、検索できないらしい。
パナマ文書に載っていたからだという。
今まで腐敗撲滅を言っていたから、これは具合悪いだろう。

プーチンも関係者が出ているし、アイスランドでは首相が早速辞職した。
イギリスのキャメロン首相は議会で弁明している。
膨大な文書だから、これからまだまだ分析が勧めば出てくるかもしれない。

問題になったタックスヘイブンの南の島では、一つのビルに千数百社の会社が登記されていて、そこに会社の実態はないらしい。
もともと、南の島で会社などあまり必要ないし、登記料も安いんだろう。
もちろん合法的に法人税はゼロだ。
だから会社は登記上はそこにあって、課税逃れのために使われている。

去年流行った経済学者ピケティによると、世界の富の1割がそういう形で地下に潜っているという。
もちろん、これは隠れた格差の一部分だ。
だから、こういう隠れた資産にも課税すべきだという。

日本の会社もいくつか出ていた。
今ごろ財務担当者が集まって対策会議をしているんだろう。

何せ、2.6テラバイトの大きさがあるという。膨大なデーターだ。
どんな形のデーターかは分からないが、画像データーとしてもかなりの量だ。
ちょうどいい機会だから、これを人工知能に分析させたらいいと思う。
格好の教材だ。

文書の分析は始まったばかり。

どんな結果になるのか、予断を許さない。

| | 考えたこと | 22:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
トランプ人気 その2
アメリカの様子が変わってきた。
それは大統領選挙に現れる。

共和党の方はなんといってもトランプ候補。
人気があるのは一度書いたが、このままいくと共和党の大統領候補に選出されそうな勢い。
実際、共和党の本部が彼をどう扱うかはわからないが…。

従来ならもう沈んでもおかしくないような発言を繰り返しても、支持が失われない。
ウォール・ストリート・ジャーナルが記事をまとめているが、こうして一覧で見せられるとスゴイ。
なかでも、今までならありえないと思うのは以下のようなもの。

・身体障害を持つ記者をあざける(11月25日)

・イスラム教徒の全面入国禁止を提唱(12月7日)

・ロシアのプーチン大統領を「力強い指導者」と称賛(12月18日)

・外交政策については自分自身に意見を聞いていると発言(3月16日)

歴史は繰り返すというが、長い期間を経てアメリカは孤立主義に戻っていくのかもしれない。
冷戦の時は世界の警察官としてふるまってきたが、国内の格差が大きくなり、アングロサクソンの人たちに貧しい層が増えてくるとこういうことになる。
世界史で習った「モンロー主義」というやつだ。

しかし、共和党の首脳部も頭が痛いだろうなあ。
元共和党の大統領の悪口は言うし、差別的発言はするし…。
実際、彼が人気があるところをみると、票を取るためにはそういう層に訴えることも必要、ということになってくるし…。

いわば、アングロサクソンの人たちの本音を拾い上げた、という感じだ。
本音ではアメリカは移民の国ではなく、アングロサクソンの国だと思っているし、キリスト教(プロテスタント)の国だと思っているという、WASPそのものの考え方だ。
もちろん、独立宣言に書かれていることとは違う。

“WE hold these Truths to be self-evident, that all Men are created equal, that they are endowed by their Creator with certain unalienable Rights, that among these are Life, Liberty and the Pursuit of Happiness”

我々は自明の心理として、全ての人間は神によって平等に作られており、生命、自由、幸福の追求は譲ることができない権利として与えられていることを信じる、というような意味だ。

トランプ氏の解釈によると、これは白人のキリスト教徒に与えられている、という事になるのだろう。

しかし、これがアメリカの本音かと言われると、アメリカ人も悩むのだと思う。


| | 考えたこと | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
スゴイ人工知能
最近のニュースを見ていると、本当に人工知能は賢くなってきたと思う。

ニューヨークのタクシー運行シュミレーションを人工知能にやらせると、1時間に16分だった運転手の実働時間が倍になったという。
人工知能が人間に指示して、客がいそうなところに行かせるからだ。

医療分野では肺の悪性腫瘍を見つけるのに人工知能を使う。
今や発見率は人間の技師の成績を50%も上回るらしい。

アメリカの裁判にも活用されている。
過去の判例を分析して、一人ひとりの判事の癖を分析するのが人工知能だ。
どういう資料を準備すればいいかをアドバイスしてくれる。

日本では教育分野でも人工知能が活躍し始めている。
生徒一人ひとりに適した問題を出して教育効果を高めるらしい。
タブレットの教材だ。
小学校6年生に中学1年の数学を教えたところ、学校では14時間かかるところを2週間で修了して、受講生のテストの点数は学校の平均点を上回ったという。

下手な人間が何かするよりも、人工知能の指示に従ったほうがマシという仕事が増えてくる。
これはもう実際に起こっている。

これからどうなっていくんだろう。
人工知能は複製可能だし、一つの分野でうまく行ったら、どんどん広がっていく。
今はまだ始まったばかりという感じだ。

こういう世の中になってきた時、どういう考えで生きていくのがいいのだろうか。
今と同じでいいのだろうか。

難しい問題だ。

| | 考えたこと | 00:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
AO入試 その2
こないだの日経新聞に早稲田の総長が入試のことについて書いていた。

偏差値重視を改めなければならない、という。

「習ったことを正確に再現したり、型にはまる方が心地よいと感じたりするままでは、これからの日本に必要なイノベーションを実現することはできない。」

それはその通りかもしれない。
しかし、習ったことを正確に再現できるようにならないと、教育が成功したとは言えないのも事実。
その上にそれを崩す作業があるのだと思う。
躾も同じだ。
まずできるようになることが重視される。
その上で、これはムダだというのならやめればいい。

「大学入試は高校までの教育への非常に強いメッセージになっている。知識偏重の試験問題が大半なら、高校や生徒は「教科書を隅々まで覚えよう」と考える。」

大学入試を変えることで、高校の教育が変わることは確か。
しかし、言っていることとやっていることがバラバラだと思う。
早稲田の入試はマニアックな暗記問題(悪問)が多いことで有名だ。
そういうのなら、まず足もとの自分の大学の入試を変えたらいいのだ。

その上で早稲田は、一般入試と推薦・AO入試の入学者の割合を、現在の6対4から4対6にするらしい。
今のままのAO入試で比率を増やすのは、ぼくは反対だ。
ちゃんとアドミッション・オフィスを大学内に置いて、アメリカの有名大のようにまじめに選抜をやらないといけない。
もちろん、SATというような科目の試験を受けることも含まれる。
こないだ和田秀樹も書いていた。

だいいち、日本の博士課程の地位を貶めた小保方事件の原因の一つは、AO入試ではなかったのか?
それらを総括もせず、AO入試を増やすというのは大学として自殺行為だと思う。

早稲田というとバンカラのイメージがある。
中退者の有名人も多い。
最近は文学系よりもエンタメ系の方が多いような印象だが…。

そういう個性や学風を伸ばすというのならいいとは思うが、国立大を受けて落ちたというやる気のない学生が増えたから、偏差値重視はよくない、というのもどうかと思う。
たしかに、早稲田だから入りたい、と思う人を取りたいというのはわかる。

だからといって、推薦やAO入試だというのはあまりに短絡的だろう。

伝統ある大学なんだから、もう少しマトモなことを言ってほしい。

| | 考えたこと | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
スパイの道具
クラウドファウンディングサイトでは新製品の企画が行われ、それを見て開発してほしいと思った人が資金を出す。
そして、その製品を発売に先行して安く買える。
企画側は目標額を設定して、それに達しなかったらお金は返ってくる。
まことにいい仕組みだと思う。

水中で水の中の酸素を取り出して、呼吸ができる、という代物。
なんと、10センチくらいのものをくわえて、45分水の中で呼吸ができるらしい。
こんな製品ができるようになったのも、一つは電池が発達したからだ。
水を取り込んで、コンプレッサーで圧縮して、酸素を取り出す部分に送る。
充電式になっていて、2時間充電して45分使える。

もう一つは、ホローファイバーと呼ばれる水分子より小さな穴の空いた繊維。
ここに圧縮した水を送り、酸素を取り出すらしい。
この器械が299ドルで買える。
製品化できたら、399ドルになるらしいから、出資者は100ドルの得ができる。

昔見た007の映画で、そんなのを口にくわえて潜るシーンがあった。
スパイの装備で、当時そんなものが実在したのかどうかはわからない。
でも、あれから40年ほどたって、ぼくらの手に入るものになった。(まだ製品化が成功するかどうかはわからないが)

腕時計が無線機になっている、というのもぼくの小学生時代のマンガによく出てきていた。
たしか、スーパージェッターの腕時計はそういう機能があったはず。
当時は夢みたいなものだ、と思っていたがスマートウォッチで現実になった。

1960年代後半から70年代前半にかけて、SFやスパイものが好きだった。
ワクワクするような装置が出てくる。
しかし、それがたった40年ほどで現実になった。

いま、SFはちょっと下火だが、それはこういう世の中になってしまったからかもしれない。
宇宙のこともわかってきたし、人工知能もシャレにならないくらい発達してきた。
素人が想像で言うよりも、その道のプロの方がぶっ飛んだことを言える時代。

あと何年生きるかわからないが、いったいどんなものが出てくるんだろうか。
楽しみだ。

| | 考えたこと | 19:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
グーグルの強み
ぼくら一般ユーザーにとっては、グーグルは何でもタダでできるのがメリット。
クラウド上で文書や簡単な表計算をやったり、プレゼン資料を作ったりできる。
写真を貯めておくこともできる。
今やニュースでもGoogleマップの写真が出てくる時代。
これにかかった経費は莫大だろう。
それでも、タダで提供する。
どこの地点を検索したか、という情報を獲れば広告のネタになるからだろう。
こういうやり方で、ユーザーを増やして嗜好をつかみ、そのユーザーに対する広告で儲ける、というビジネスモデル。

でも、それだけではない。
そういうデーターを集めることで、世の中にどんなデーターがあるのかがわかる。
写真なら、みんながどんな写真を撮っているのか、サンプルがいくらでも手に入る。
それをきっとAI(人工知能)の深層学習に使っているのだろう。

深層学習というのは、脳のアルゴリズムをコンピューターに入れて、あとは膨大なデーターをコンピューターに見せて、文字通り人間がこうやって学ぶ、というやり方でコンピューターに学ばせるやり方だ。
ここで一番大事なのはデーター。
そんなに膨大なデーターを人工的に作るのは難しい。
だから、みんなが作ったデーターを集めるのだと思う。
一人ひとりが撮った写真や書いた文章は偏りがあるが、それが何百万人、いや何千万人分集まれば、コンピューターに学習させるだけのものになる。

ぼくも去年からGoogleフォトを使い始めた。
勝手に画像データーを吸い上げてくれて、それをアルバムに作り分けてくれたりする。
テーマごとに分けることもできる。
一旦入れたらどこからでも見ることができるし、いろんな端末で写真を撮る人はそれをコンピューターに繋いだら勝手にデーターも吸い上げてくれる。
これらの写真で、AIに学習させれば、どんどん賢くなる。

人間はネコの顔を識別できるが、それはネコはこういうものだ、というイメージを頭のなかに持っているからだ。
猫の顔を言葉で正確に言葉で説明するのは難しい。
でも、顔を見ればわかる。
AIは今やネコの種類まで識別できるようになったらしい。

そんなデーターを集めるために、Googleはタダでデーターをクラウドに置かせてくれる。

グーグルがAIに強いのにはワケがある。
そこら中を走り回ってデーターを集めなくても、みんながどんどん入れてくれる。
そのうち、人工知能はあらゆるものを見て、識別できるようになるだろう。

それはいつのことだろうか。
もう目前に来ているのかもしれないぞ。

| | 考えたこと | 21:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
小室等
BSで地球劇場という番組を谷村新司がやっているのだが、今週のゲストは小室等だった。
彼ももう70歳。
吉田拓郎、井上陽水、泉谷しげると一緒にフォーライフ・レコードを作った人だ。
日本のフォークの草分けの、次の人だと思う。
フォークをメジャーにした一人と言ってもいい。

番組ではPPM(ピーター、ポール アンド マリー)の歌を、谷村と一緒に歌っていた。
当時は谷村は関西、小室は関東でそんなに接点はなかったと思う。
番組の最後の方で、2人が対談していたのだが、最後に小室が「こんな風にお話できる日が来るとは思わなかった」と言っていた。
実際、そんな感じだったんだろう。

メジャーになったのは、「出発の歌(たびだちのうた)」だ。
歌ったのは上條恒彦だったが、バックの六文銭というグループのリーダーが小室等だった。
中2からギターを始めたぼくは中3でこの歌を聞いた。
イントロのギターのアルペジオがかっこよくて、当時のギター本を買って弾いたのを覚えている。
吉田拓郎の最初の奥さんは六文銭のメンバーだったはず。

今は「たびだちのうた」で検索すると、ミスチルの歌が最初にヒットするようになった。

中学のころに聞いていたフォークソングを歌っていた人たちも、もう還暦を超え70歳あたりになっている。
昔は髪とヒゲを伸ばしてジーンズ姿だったが、今はテレビに出るときはブレザー姿。
年をとった。

番組では、ボブ・ディランのBlowin' in the windも歌っていた。
実は、若いころはあんまり好きじゃなかった、と言っていた。
でも、ボブ・ディランは当時みんなの憧れの的だったから、言えなかったらしい。
年をとって、聞き直すとよくなった、ということだ。

若いころは、無理していたんだなあ。
カッコつけて、やっていたんだろう。
70歳にして、本音を笑いながら語っていた。

そうだった。
みんな、ギターを持って、カッコつけていた。
70年代。
いい時代だった。

| | 考えたこと | 00:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
英語格差
英語は大事だという。
小学校から教えることになるし、英語力をつけないとビジネスでも困るという。
インターネットみたいな情報源でも、英語が読めれば情報量が多い。(これは日本のマスコミがワールドニュースをあまり流さないことも一因だと思う。ニュースもガラパゴスなのだ。)

昭和40年代の後半、英語の会話などほとんどやらなかった。
先生もそんなに流暢に話せる人はいなかったと思う。
中学校のころ、英語の先生がいつも英字新聞を持っていたのをよく覚えている。
その先生の発音はあまりよくなかったと記憶しているが…。
だいたい、外国人などほとんど見たこともなかったから、話すというシチュエーションも想像できなかったなあ。

ラジオでは基礎英語をやっていたが、もっと読解寄りの番組だったと思う。
そんなに聞いた覚えはないが…。
ぼくは洋楽が好きだったので、歌詞カードを見ながら歌を聞いて、ヒアリングは無理だと思ったものだ。

ちょうどぼくが中学の頃、商社だった父が英会話の必要性を感じたらしく、毎朝旺文社の英会話の教材のカセットテープを流していた。
あれはいい教材だったと思う。
英語の文章と日本語訳が交互に出てきて、文章にどんどん単語を付加していくものだった。
あんな教材はもう売ってないのかな。

父は広島で終戦後英語を習って、神戸に出てきた。
いつも、"the"のことを「てへ」という先生に習ったから、英会話などできない、ということを言っていた。
昔はとにかく読めればよかったのだろう。

そこから思えば、日本の英語の教材は格段に進歩したし、インターネットやテレビでも英語に触れる機会は増えた。
その気になれば、携帯でヘッドフォンをして英会話の勉強ができる時代。
無料の英会話教材はネット上に溢れているし、安価な英会話学校も増えた。
文科省も小学校から英語の教育に力を入れるという。
外国人に会う機会も増えたし、英語を習わないといけない、と思う機会も増えた。

それでも、日本人の英語は下手だ。
アジアでも下から数えたほうが早い。
何年も英語を勉強しているのに、かなり低いレベルだ。

文科省の調査によると、中学生の英語力に地域差があるという。
日経に「中3で英検3級程度以上の生徒の割合は最高の千葉が52%。最も低い高知とは20ポイント以上差があった。高3(準2級程度以上)も同様で、教員研修などに力を入れた県ほど高い。教える先生の実力にも開きがあり、それが差を広げたようだ。」とあった。

結局、先生のレベルが問題なんだと思う。
教職課程をマジメに考えてこなかった文科省、採用時に学力を重視しない教育委員会などのツケが回ってきたんだと思う。

レベルを上げるためには、教員のレベルを上げないと…。

記事の最後にこうある。

「英語力の差が将来に影を落とすのは、せつない。だが、できれば役立つのも現実だ。逃げていても、状況は変わらない。鳥飼さんは「皆が自分で目標を決め勉強するしかない」という。全員が達人になる必要はないが、多少は使えないと困る。海外に出なくても、会社の同僚や上司が外国人になる日は、そこまで来ている。」

ホントにそうだと思う。

| | 考えたこと | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
15ユーロの使いみち
またまた行動経済学の話。

ある会社が従業員のグループに15ユーロを配って、自分のために使ってくれ、と言った。
その後、売上が上がったのは4ユーロ。
同じように配ったが、それをグループの人にプレゼントを買うように、と言った。
そうすると、売上が70ユーロ上がった。
グループの活性化が起こり、それが売上を上げたのだ、という。

いつもそういう結果になるとは限らないだろう。
でも、こういうことを調べるのは、面白い。
同じお金でも使い方によって、効果が違う。

人は、誰かのためにプレゼントを買うということがうれしい。
それを持ち寄って、交換会をする。
会社も粋なことをするもんだ、と思う。
だから、モチベーションが上がって売上が上がる。

人は自分のために働くよりも、誰かのために働くほうがうれしいということにつながっているんだろう。

ダン・アリエリー教授の白熱教室8回のシリーズを見たが、人間は合理的な行動をするものではなくて、時には手を抜いて考えなかったり、時には余計なものに価値を与えてみたりする、そういう生き物だ、というところが面白かった。

そういう教授が、知識社会においては、仕事のモチベーションはお金だけではなく、その意味や創造性、挑戦、オーナーシップ、アイデンティティや誇りといったものの集まりだという。
その通りだと思う。

もちろん、食うために最低限のお金は要る。
でも、そこから先はその人が仕事に何を見出しているかが大きくなってくる。
そういう意味では行動経済学はキャリアにもつながっている。

ぼくらはそういうキャリアの時代に生きているんだと思う。

| | 考えたこと | 22:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
レジの変化
アメリカのブティックでは、レジを見えないところに持って行ったり、そもそもレジをなくしているところもあるとのこと。

なぜかというと、一部の買い物客が購入を踏みとどまるところ、がレジであるからだ。
買おうかなと思って見ていても、レジに列ができているのを見るとやめようと思う。
そういう機会損失を減らすということになる。
また、店員が決済用の端末(スマホ)を持っている場合、店員との会話も増えるという効果もある。
レジを「支払いの苦痛」と呼んでいる研究者もいるらしい。

それでも、レジの方がいい、という客もいるので店の奥の目立たないところにレジを置いているところもある。
両方の使い分けということだ。

カード社会が進んでくると、スマホ決済もアリになる。
高級なブティックなら、それもありだと思う。
日本でも百貨店などで買い物をすると、店員がレジに持っていって決済してくれるところもある。
そんな風にレジがなくなってくるのかもしれない。

店にとっては、現金を扱わなくて済むというところも大きいだろう。
合計が合わなかったりすると、店が閉められない。
防犯上も問題がある。

そういえば、日本に新しく出来たスーパーでは、レジと支払いがわけられたとのこと。
そしてセルフサービスになっている。
客は買ったものを一つずつバーコードリーダーに通し、合計が出たらその先の精算機で支払うというやり方。
一つのリーダーに対して、2つずつ精算機がある。
精算機は自動販売機と同じで、お金を入れたらお釣りが出るという仕組み。
これで、レジの人を雇わなくて済む。
スーパーなら、単価が安いから少々のミスは人件費でカバーできるんだろう。
見回りの人はいるらしいが、全部見ているわけではない。
そういえば、ロンドンの空港でもそうだった。

ぼくらが小学校のころ、初めてスーパーができて、レジで並ぶという経験をした。
遠足のおやつで合計200円とかいう計算をしつつ、レジで待ったものだ。
その当時はレジは手打ちでベテランの社員がやっていたはず。
一つ一つの値段を見て、ブラインドでテンキーを打つ。

時代は変わって、今は大学生のアルバイトでもできる。
テンキーを打たなくても、商品のバーコードを読ませるだけだ。

しかし、遠からずそういう仕事もなくなる。
みんなが自分でやるようになる。

店の風景も変わるなあ。

| | 考えたこと | 23:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
適材適所プログラム
囲碁も人工知能が勝つようになったし、どんどんこれが実用化されてくると、人間の仕事も変わってくるだろう。
要は人工知能にできる仕事が増えてくるということだ。

過去に技術革新でなくなった仕事というと、よく言われるのが電話交換手。
こちらはアナログだが、交換機が発達して人は要らなくなった。
これは主に手を動かしてつなぐ、という仕事だったが、これからは頭を使う仕事もなくなっていくのだろう。
しかし、より専門的な仕事が安泰かと言われるとそうでもないらしい。

記事によると、ネコの顔を見て、そのネコが何ネコかを当てるのは既に人間よりもコンピューターの方が得意になったという。(まあ、これは商売にならないが…)
耳でエンジン音を聞いて、その種類を当てるという能力もコンピューターが勝つらしい。
1000種類のエンジン音を聞き分けられるという。
つまり、一分野での専門性というのは、機械が強くなり始めているということだ。

しかし、まだまだ意味を考える仕事は難しいという。
「なぜこれをやらないといけないのか」、というようなことだ。
それがわからないと、他人にモチベーションを与えることができない。
だから、組織を率いたり、教育の分野でも「やる気」の分野は苦手だと思われる。

また、人工知能が結果を出したものについて、それをどう使っていくかというところも、まだまだ人間の領域だろう。

こないだ、人間の「感情の支配」について、行動経済学の考えを紹介したが、感情に訴えるとか、感情的に人を扱うというところは、人工知能には難しいだろうなあ。
人を見て、アイコンタクトや表情で分かる部分も大きいだろうから、そこは人間でないとムリだろう。
感情は厄介なものだが、人は感情で動く動物でもあるから、その部分は人間の仕事として残るような気がする。

となると、やっぱり対面が必要な仕事は残るんだろう。

しかし、その仕事の大部分もWebで済ませたり、日用品の販売の仕事などは決済の仕組みが進歩すれば、人を減らすことも可能かもしれない。
そうなると、高度な接客、高価なものの接客しか人間の仕事は残らない、ということになると思う。

こういう世の中の変化に対して、今子どもたちにやれることは教育しかない。
どうなるかわからないからだ。
しかし、その教育の根幹になるべき義務教育に問題が多い。
イジメの問題、教員の質の問題、格差の問題、教育委員会の問題、教員になるための課程の問題、卒後教育の問題など、一つ一つ解決していかないといけない。

とはいうものの…。



| | 考えたこと | 23:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
やっかいになる
落語で十階の身の上、というのが出てくる。
二階にやっかい(厄介)になっている、という状況のことだ。

やっかいという言葉、語源は「家に居る」居候というところから来たという説と、「厄に会う」というところから来たという説があるらしい。
どちらかはわからないが、現在はあまりいい響きがない。
やっかいものとか、やっかいになる、というのは今の高齢化社会においては避けるべき状況、という感じだ。

誰でも人の世話になって生きるのは嫌だ。
それが仕方ない場合でも、できれば避けたい。
そういう教育を受けてきたのだと思う。

昔の時代劇でも、年老いた親が子供に「お前のやっかいにだけはなりたくない」と言うような場面が多かった。
貧しい家庭で働き手だった親が病気になったりした場面が多かった。
昔は年金制度などないから、働けなくなれば即やっかいものになる。
今の年金制度は「やっかいもの化」を防止する制度とも言える。

しかし、昔と違って日本人は特に長く生きる。
職業生活を終えてからの人生が15年以上あるのだ。
これは予定と違う。
おまけに子供の数が減ってきた。
人口ピラミッドが逆ピラミッドになっても、その制度を変えずにやっている。
だから、持つわけがない。
足りない分は国の借金を増やして、若い人たちからお金を回している状況。
結局、間接的にやっかいになっているのだ。

それを理解すれば、消費税を上げない、という選択肢はない。
年金生活者を苦しめるのか、という理屈は成り立たない。
逆に年金生活者も平等に払う、ということであり、やっかいものではなくなるのだから。

今考えるべきは、やっかいものになる時期を遅らせること、そしてやっかいものになっても応分の負担をすることだろう。

いっそのこと、高齢者と呼ばず、やっかいものと呼称すればどうだろう。
今は、高齢者の人口が3384万人、80歳以上人口が初めて1000万人を超えると言っているが、それをやっかいもの人口が3384万人、超やっかいもの人口が初めて1000万人を超えるなどと言う。

やっかいものは、大きな顔をしてはいけない。
やっかいものなんだから。
若い人たちの負担が大きくなり過ぎたら、ちょっと削ってもらってもいいですよ、という顔をすればいいのだ。

遅かれ早かれ、社会保障の財源は苦しくなる。
その前に、もう少し控えめになっておく方がいいと思う。

| | 考えたこと | 22:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
スーパーガール
スーパーマンのスピンオフのドラマが始まった。

ケーブルテレビでやっているのだが、もともとスーパーマンよりも年上の従姉妹だった、という設定。
スーパーマンと故郷は同じで、同じ星が滅びるときにやってきた。
途中で宇宙船の不調があって、結局地球に着いた時にはスーパーマンより年下になった。
本来なら、スーパーマンを見守って育てるはずだったが、来てみるともうスーパーマンは活躍していて、自分の役目はなくなったということで、ずっと普通の暮らしをしていたが、大人になって自分の能力を発揮したいと思うようになった。
そこで、Sのマークの入った服とマントで活躍を始める。

彼女はスーパーマンと同じように、雑誌社に勤めている。
メガネをかけた、さえないごく普通の社長秘書。
スーパーマンと同じようなシチュエーションだ。
ヤング・スーパーマンと同じように、彼女のスーパーガールとしての成長を描いていく。

雑誌社の社長役はアリー・マイラブの主人公だった、キャリスタ・フロックハート。
あのシリーズ終了から十数年ほど経つ。
ハリソン・フォードと結婚していたのか。
もう50歳とは思えない容姿で驚くほかない。

アリー・マイラブはジャンルで言えばコメディということで始まったが、裁判ネタで考えさせられるものも多かった。
だいぶお休みしていたが、この社長役もスーパーキャリアウーマンではあるが、少しコミカルな役どころで、なるほどこのキャストを選んだのは彼女らしいと思わせる。

まだシーズン1が始まったところで、どこまで続くのかわからないが、なかなか面白い。

ぼくの録画リストに入った。

| | 考えたこと | 21:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
Watson Analytics
IBMからメールが来た。
アメリカのクイズ番組「ジョパティ」で優秀さを証明した人工知能、Watsonを紹介している。

今回、このWatsonをWebからクラウド利用できる、ということだ。
無償版もあり、誰でも使うことができる。
このサービスはWatsonを使ってデーター分析する、というのが目的。
したがって、分析すべきデーターを持っていないと使えない。
データーサイエンティストを一人雇うようなものだ。
データーをアップロードすると、Watsonが分析してれる。

動画で説明しているが、夢の様な機械。
統計分析も可能で、SPSSという既存のソフトの機能を対話型、自然言語で使えるようなイメージ。
例えば、売上をターゲット変数に指定すると、Watsonが地域や年齢という変数がそれと相関が高い、というようなことを教えてくれる。
重相関回帰分析というやつだろう。
分析のまとめで、1ページに結果をまとめて表示して、わかりやすくしてくれる機能までついている。

ユーザー登録を行えば、500MBのデーターまでタダで使えるという。
動画で事例が紹介されているのは、仕事の職種では、マーケティング/営業/IT/オペレーション/人事/財務経理、業界では、金融/保険/小売/コールセンター/行政機関/学校・教育/石油化学というようなもの。

将来、人工知能が発達すれば人が要らなくなるという業界や職種がここに示されているとすると、当該業界の、当該職種に当たる人は要注意ということになるだろう。
実際やってみないとどれくらい正確なのかはわからない。
また、使えるデーターを用意しないといけないので、それにどれくらいの手間がかかるのかわからない。
しかし、データーをアップロードして、あとは対話型で進められるという説明だから、かなり楽になるんだと思う。

これは、もともとIBMが開発したLotus123という表計算のソフトの改良版みたいに思える。
あれはデーターを表に打ち込んで、それに四則演算を行うというものが最初だった。
そこにどんどん機能が増えて、今はマイクロソフトのExcelが主流。
ビジネスの場では、Excelを使って表やグラフを作り、分析を行い、それを今までの経験から解釈して部門としてどうするか、というような仕事が管理職以上の仕事になりつつある。
まあ、実際に作業するのは若い人だったりするが…。
それを分析のところまで一気にやってしまうソフトがWatson、という感じを受ける。

Watsonはデーターを表の形で入れたら、それを勝手に解析してくれる。
今はデーターアナリストという職が不足しているが、そのうちそれはコンピューターの仕事、ということになるんだろうか。

IBMは無償でWatsonを公開することで、ユーザーがどんなデーターを使って、実際どんな解析をするかがわかる。
その知見を使って、さらに用途を増やしていこうとしているんだろう。

この分野、Googleも先行しているし、老舗のIBMも頑張っている。
やっぱり言葉の壁があるのだろうか。
英語ベースで表を作らないといけないのだろうか。
自然言語といっても、指示が英語だから、英語ができないと使えない。

日本語バージョンも出るのかな…。

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ネコ語研究
ナショナル・ジオグラフィックのホームページを見ていたら、ネコ語の研究を本格的にする、という記事があった。
スゥエーデンの音声学者が取り組むらしい。

インタビューを見ると、「ネコが「ニャー」と鳴くのは、ほとんどの場合人間に話しかけているのであって、他のネコに対して鳴くことはあまりありません。」ということだ。
これはビックリぽんだ。

小学校に上る前、ウチの隣の祖母の家でネコを飼っていた。
グレーのトラネコだったが、ぼくのような子供はあしらっているという感じだった。
相手になってやっている、という感じの表情。
そもそも、こたつの中で過ごす時くらいしかつかまらなかったが…。
その時にネコが鳴いた覚えはない。

でも、ご飯が欲しい時には祖母に向かって「ニャー」と言っていたのは事実。
人間に話しかけていたと思う。

ウチの近所にもノラネコがいるが、子ネコが親ネコを呼ぶときや、サカリがついた時、縄張り争いの声あたりが聞こえているのだろう。
たしかに、ネコ同士が穏やかな状態の時に「ニャー」と言っている姿はあまりないような気がする。
ネコはネコに話しかけない、というのは本当なのか。

ノラネコはぼくらを見かけても、あまり「ニャー」とは言わない。
そそくさとこちらを見て去っていく。
そういう姿を見ると、やっぱりあの「ニャー」はコミュニケーションを取るための「ニャー」かもしれないと思う。

頑張って研究を進めてほしい。
しかし、ネコ語がわかるようになると、これは微妙だろう。

ネコが言っていることを勝手に人間が解釈している方がマシかもしれないなあ。


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