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2020.11.30 Monday
スプリンターネット
日経にスプリンターネットという言葉が出ていた。
これは「インターネットの分断」という意味だ。 記事には、 「世界を1つにつなぐネットは国家のエゴに縛られ、国際社会を揺らす。米国1強のサイバー空間の秩序も崩れ、データエコノミーの勢力図が一変する。豊かさとイノベーションを育む土壌を守れるか。データの世紀は試練に向き合う。」 と書いてあった。 今や中国が世界一のデーター超大国らしい。 2019年のデーターでは、中国には世界をめぐるデーターの23%が集中し、2位のアメリカは12%。 すでに、データのやり取りではアメリカの2倍の情報量を手にしている。 今や人口というより、データー量が経済競争力に影響するという。 AIやITの開発で優位に立てるからだ。 アメリカとのデーターのやり取りは減っている。 2001年には越境データーの45%がアメリカとのやり取りだったが、今はアメリカの規制によって25%まで下がった。 その分、アジアとのやり取りが増えているらしい。 中国政府もその有用性に気づいて、IT産業への統制を強めている。 AI研究に必要な引用論文の回数上位1割のトップ論文中、中国のシェアは20年前は5%未満だったが、今は26.5%になり、1位のアメリカに迫っているとのこと。 これもデーター量が物を言うのだろう。 日本はここでも劣勢。 国をまたいで利用されるデーターは伸び悩んでいて、主要11カ国・地域で最下位。 シンガポールやベトナムの伸びが大きくなっている。 原因は日本のIT企業は国内での展開で留まっていることだという。 中途半端に人口が多く、国内需要で食っていけるからかもしれない。 越境データーが増えた国はいずれも巨大IT企業が育っている。 日本のITスタートアップは、日本国内でとどまり、世界規模にはなっていない。 そういう危機感もあって、デジタル庁を新設し、社会のデジタル化を進めようという状況。 マイナンバーは浸透しないし、個人情報保護法はデーター活用については厳しすぎると思う。 何とかならないのかなあ。 |
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