考えたこと2

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漆黒の霧の中で 藤沢周平
藤沢周平の時代劇小説。
事情があって岡っ引きを辞めた伊之助という彫師が主人公。
彫師というのは版画のもとになる版木を彫る職人のことだ。

実家から持って帰った本を適当に病院に持ってきて、薄めの本から始めようと読み出してから、シリーズ2作めであることがわかった。
1作めも持ってきていたので、読み直そうかと思ったが、面倒になって読み通した。

暇だから9時すぎに消灯しても1日で1冊読めてしまう。
それはこの本が面白いからだろう。

藤沢周平は時代小説の名手。
テレビではいろいろ見たが、本はほとんど読んでいない。

実家の本棚にはたくさんあった。
母も高齢になってから読んだらしく、本が古びていない。

この本はハードボイルドと裏表紙に書いてあったが、たしかにそんな趣の小説。
今や仕事でもない犯罪捜査に伊之助がしかたなく取り組んでいく。
そういうシチュエーションはハードボイルド向きなのかと思う。

ちょっと世捨て人風の感じもよくわかる。
何より、心理描写をセリフに交えながら、江戸の人たちが話しているという気がする。

何度か命の危機にもさらされるが、そのあたりの描写も見事だ。

さすが藤沢周平という作品。
新潮文庫514円は安い。

現在はKindleの電子版は515円だが、紙の文庫は649円。

紙の本は高くなった。



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