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2023.08.16 Wednesday
頑張れと言われても
看護婦さんや担当医に「明日手術、頑張ってください」と言われる。
ぼく自身も他人の手術等で同じようなことを言ってきたが、言われる方になったのは初めて。 こないだ全身麻酔の経験者に聞いたら、始まって5秒で終わって、あとは病室に戻っていると聞いた。 ということになると、どう頑張っていいのかと思う。 よく考えたら、勝手なことを言っていたものだ。 本人は頑張りようがない。 頑張るのは医療スタッフなのだ。 でもその医療スタッフが「頑張ってください」というところをみると、やっぱり本人も、意識はないが頑張らないといけないということだろう。 普通に生きているよりは、格段に高いリスクに挑むことなのだから、声をかけるなら「頑張って」しかないのかと思う。 しかし、どう頑張ればいいのかわからない。 高齢化社会の日本だから、80代になっても手術はするらしいので、66歳ならまあ大丈夫かとも思う。 難易度は10段階中5と言っていたので、まあ普通のレベルだと思うから、これも大丈夫だろうとも思う。 でも要するに他人任せなのだ。 そんなことを考えていると、頭の中がいっぱいになって、もう考えるのが面倒になる。 リハビリの先生も来て、今の運動能力を記録しておくということで、立ったり、歩いたり、反射を見たりした。 手術では筋膜も切るということで、ドレーンを抜く管が切ったところにつながり、2日ほど立つことができないので排尿も管をつける。 明日はICUに一泊することになる。 この2日間が一番しんどいということだった。 そんなことを聞くと、よけいに心配になる。 こういうのを「まな板の上の鯉」というのだろう。 亡き父が昔心臓のバイパス手術をしたが、あのときの気持はどうだったんだろうと思う。 あの時はぼくは若かったから、勝手に「大丈夫だろう」と思っていた。 病室から手術室に行くときに、周りの人たちから「頑張って」と声がかかっていたなあ。 ぼくはついこないだ母を見送ったので、もう心配事はない。 家内も未だに仕事しているし、息子たちは東京で自活している。 幸せなことだと思う。 ぼく自身仕事もしているし、ギターの教室もやっている。 そういう社会的なつながりが、人を生かすのだろう。 歴史の中で見たら、普通の人の人生などちっぽけなものだ。 もう66年も生きた。 世界でも稀な高度成長の時代を過ごし、今でも世界の人口で言えばコンマ001%くらいの豊かさで生きてきた。 そんな人生を送ってきたのだ。 恵まれた人生だったと思う。 でも、歴史の必然か、日本はこれから人口が減り、よほどうまくやらない限り衰退すると思う。 ま、そんなことは今考えても仕方がない。 やはり明日はわけがわからないが、頑張ろうと思う。 明日は手術の後ICUに1泊するとのこと。 ブログはお休みです。 |
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