考えたこと2

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ノリスケ炎上
ノリスケのネタが炎上するという記事を見て、これは落語家のノリスケというのがいて、それが炎上しているということかな、と思った。
しかし、調べてみるとノリスケという落語家はおらず、これはヨネスケの間違いだとわかった。
では、何のノリスケなんだろうと思ったら、サザエさんのノリスケだった。

波平の弟にあたる人だと思う。
どちらかというと、メインのキャラクターではなく、そんなに出てこない。
タラちゃんのお父さんで、編集の仕事をしており、磯野家の隣の作家のイササカ先生のところに原稿をよく取りに来る。

ぼくは知らなかったが、そのノリスケの行動が問題になることが多いという。
原稿を待っている間に磯野家に来て、タラちゃんが入れておいた冷蔵庫のアイスを食べてしまう、というようなことだ。
サザエさんではよくあることのような気がするし、まあずっとサザエさんを見ている人からみると、そういうところがノリスケらしいと思うし、そんなに目くじら立てることでもないだろうと思う。
しかし、その記事の言葉を借りると、「世の中には本気でノリスケをクズと感じている人がいることもわかって、自分は「えーーー」な思いでいっぱいになっている。」ということだ。
ぼくも、記事の著者と同じく、「えーーー」と思った。

この著者は1960年生まれ。
今56歳くらいかな。
ぼくの3年下であり、共感できる。

マンガの中の話であり、ノリスケが実在の人物でもないし、だいたい、ホームドラマのようなマンガにそんな人間のクズみたいなキャラクターが出てくるワケがない、と思う。
なんか、世の中の約束事が変わっている、という感じだ。
冷蔵庫のアイスだけではなく、たとえば、飲み屋で勘定のをする段になって、寝たふりで払わずに済ますとか、そういう類のことは実際の世の中でも起こることだろう。
もちろん、そんなことが許されるキャラクターでないといけない。
そういう人は、人間のクズのようなことばかりしているわけではなく、逆に下手に立ちまわって、みんなのためになるようなこともしたりするからこそ、「許されるキャラクター」になる。
そんなふところの広さがなくなってきたのかなあ。

たしかに、ノリスケの行動はいいとは言えない面があるが、それが「人間のクズ」に短絡的になるとは思えない。

住みにくい世の中になってきたと思う。
それを「人間のクズ」と決めつけると、面白くない人生になるぞ。

このあたりが、匿名で短文で思ったことをぶつけるツイッターの限界なんだろうか。
ノリスケを批判するみなさんの言われていることは、正しいとは思いますが・・・。

この「・・・」のところに、いわく言いがたい思いがある。

これは小さい頃から、悪者は全て悪く、滅ぼすべきもの、という思想のマンガや戦隊物を見せてきたからだろうか。
白と黒の間にはグレーがあって、世の中はグレーで満たされているということだ。

そういう寛容さを持たないと、生きるのがシンドイと思う。

| | 考えたこと | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0) |