考えたこと2

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新米刑事モース
コリン・デクスターの小説に、モース刑事というシリーズがある。
イギリスのテレビシリーズでやっていた。
シャーロック・ホームズをおさえて、ミステリの主役で1位をとったこともあるらしい。

そのモースの若いころを舞台にした「新米刑事モース」というシリーズがある。
舞台は大学の街、オックスフォード。
これを主演しているのが、ショーン・エヴァンスという俳優。
オックスフォード大学で文学を学んだというインテリの役だ。
みるからにそういう風貌。
そんなに人付き合いがうまくなく、クラシック音楽を聞きながら本を読むのが好きという感じ。
だいたい、イギリス人の好むのはハードボイルドではなく、知性派のような気がする。
お国柄というところか。

コリン・デクスターは1冊しか読んだ記憶がないが、この新米刑事モースというのは面白い。
肉体派の警察の中で、一人知性派で捜査する。
みんなが無視するような証拠に意味を見出し、犯人に迫る。

その才能を見出したのが、サーズディ警部補。
書きたかったのは、このサーズディ警部補のランチのことだ。
奥さんが毎日お弁当のサンドイッチを作る。
大柄のサーズディにしては小さな紙包み。
それをコートのポケットに入れて出勤する。
日本人のランチの感覚からしたら、少なすぎると思うのだが、イギリスでは普通なんだろう。

そのサンドイッチの中身は曜日によって決まっていた。
サーズディはそれが覚えられず、いつも「今日は何かな」と言いながら包みを開ける。
横からモースが、「今日は月曜日だからハムとレタスです」、という具合。
毎回必ずそういうシーンがでてくる。

もちろん、脚本がそうなっているから、そういうのだが、そういう日常があるということだ。
サーズディの奥さんは計算して月曜から金曜までのローテーションを組んで作っているんだろう。
それがなんとも微笑ましい。
重苦しいオックスフォードの町並みで、毎回重苦しい殺人事件が起こるのだが、そのシーンになると笑ってしまう。
サーズディ警部補が、紙包みを出して「何かな」というと、すぐにモースが「今日は月曜日だから・・」と突っ込む。
最初は何ということなく見ていたが、2作、3作と続くと面白くなる。
回を重ねるうちに、サーズデイがサンドイッチをじっと見て「ほんとやな」という顔をする。
シリーズ物はそういう小ネタが面白い。

イギリスらしいネタだ。
これを毎回さり気なく繰り返すところが、ホントのユーモアなんだろう。

実はそこが一番気に入っている。

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