考えたこと2

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AO入試 その2
こないだの日経新聞に早稲田の総長が入試のことについて書いていた。

偏差値重視を改めなければならない、という。

「習ったことを正確に再現したり、型にはまる方が心地よいと感じたりするままでは、これからの日本に必要なイノベーションを実現することはできない。」

それはその通りかもしれない。
しかし、習ったことを正確に再現できるようにならないと、教育が成功したとは言えないのも事実。
その上にそれを崩す作業があるのだと思う。
躾も同じだ。
まずできるようになることが重視される。
その上で、これはムダだというのならやめればいい。

「大学入試は高校までの教育への非常に強いメッセージになっている。知識偏重の試験問題が大半なら、高校や生徒は「教科書を隅々まで覚えよう」と考える。」

大学入試を変えることで、高校の教育が変わることは確か。
しかし、言っていることとやっていることがバラバラだと思う。
早稲田の入試はマニアックな暗記問題(悪問)が多いことで有名だ。
そういうのなら、まず足もとの自分の大学の入試を変えたらいいのだ。

その上で早稲田は、一般入試と推薦・AO入試の入学者の割合を、現在の6対4から4対6にするらしい。
今のままのAO入試で比率を増やすのは、ぼくは反対だ。
ちゃんとアドミッション・オフィスを大学内に置いて、アメリカの有名大のようにまじめに選抜をやらないといけない。
もちろん、SATというような科目の試験を受けることも含まれる。
こないだ和田秀樹も書いていた。

だいいち、日本の博士課程の地位を貶めた小保方事件の原因の一つは、AO入試ではなかったのか?
それらを総括もせず、AO入試を増やすというのは大学として自殺行為だと思う。

早稲田というとバンカラのイメージがある。
中退者の有名人も多い。
最近は文学系よりもエンタメ系の方が多いような印象だが…。

そういう個性や学風を伸ばすというのならいいとは思うが、国立大を受けて落ちたというやる気のない学生が増えたから、偏差値重視はよくない、というのもどうかと思う。
たしかに、早稲田だから入りたい、と思う人を取りたいというのはわかる。

だからといって、推薦やAO入試だというのはあまりに短絡的だろう。

伝統ある大学なんだから、もう少しマトモなことを言ってほしい。

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