考えたこと2

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トランプ現象
アメリカ大統領候補のトランプに関するイギリスのドキュメンタリーを見た。
BS1で、トランプを批判するキャスターがやっている。

スコットランドのゴルフ場開発でトランプがやったことや、女性キャスターに女性蔑視について言われた時などのことを取り上げている。
彼の性格は不安定だ、と言っているのだ。
こういう人物に「核のボタン」を預けられないという。

それでもアメリカでトランプは人気がある。
実際にキャスターが訪米して取材している。
支持者は圧倒的に白人男性が多い。

彼が大金持ちで圧力団体から無縁だということが有利だという。
支持者たちは、ワシントンの政治屋を嫌っている。
彼らがロビイストたちから金をもらって政策を実行した結果、自分たちは貧しくなったと思っている。
トランプは中国からの輸入品に関税をかけるというが、自分のブランドのネクタイやシャツを作っているのは中国製だったりしても、支持者はかまわない。
そんな矛盾があっても、彼はロビイストたちとは一線を隠しており、今の政治のエスタブリッシュメントからは自由だから、何かをやってくれる、と期待している。
とにかく、今の政治を変えたいのだ。

一度目の結婚相手の話など、彼が性格異常であることを匂わせる。
暴力的な傾向がある、ということだ。
彼は借金をしまくるのが得意で、結果として借金が大きすぎて貸した側が潰せないから支援を受ける、という手法で今の財を作ったという関係者も出てきた。

彼の催す集会では、つまみ出される者が多いという。
イスラム人の団体の人が、トランプが言ったことに対して反論を叫び、小競り合いになって警備員らに出ていかされるシーンが映っていた。
ドキュメンタリーは、それでも彼は支持されているということで終わった。

インタビュアーはかなり辛辣なことを言っていたが、イギリスのドキュメンタリーだったから、アメリカ人は気にしていないのかもしれない。

しかし、彼は性格が破綻している、という言葉は説得力があった。
若い頃から暴力的で、アブナイ人間だという。
さすがに、こういうことを聞くと彼が米軍のトップに立つということに危機感を持つ。

国としてはアメリカは豊かだ。
しかし、貧富の差は拡大しており、それを是正しないと前に進めないところまで来ているのかもしれない。
それが今のトランプフィーバーになっているのだろう。

ヒラリーも嫌われているし、どうなるか余談を許さない。
しかし、第二次大戦後に民主主義教育をしたアメリカの理想はどこに行ったんだろうか。
あの独立宣言の言葉はどうなったんだろうか。
ちょっと残念だ。

| | 考えたこと | 21:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
モース警部
イギリスのドラマが面白い。
モース警部のシリーズだ。コリン・デクスターの推理小説の主人公。
孤独な独身でオペラやクラシック、古典が趣味。
警察官にしてはいわゆる教養がある。
独断が多く、自分勝手なところがあり、部下はこき使う。
ちょっとした証拠から、推理をするのが得意。
しかし、思い込みの捜査も多く、間違うことも多い。
赤いジャガーのクラシックカーに乗っている。
部下が子どもが問題があって校長に呼びだされている、と言っても仕事優先だ。
部下に仕事をさせておいて、自分はクロスワードパズルをしたりすることもある。
今ならパワハラ上司と呼ばれるだろう。
上司の言うことも聞かない。

舞台はオックスフォード。
大学の関係者の事件も多い。
必然的にドロドロした人間関係のものになる。

古いイギリスの大学の造りである、広い中庭を囲むように建物が立っている。
中庭は芝生がきれいだ。
ああいうのが中世から続く大学(カレッジ)なのかと思わされる。
景色もドラマの魅力。

アメリカのものと違って、派手さがなく警察ものでもほとんど撃ち合いシーンがない。
カーチェイスもなければ、殴り合いもない。
日常生活が淡々と続く中で、モースの捜査が進む。
出演者の年齢も高めだ。
ゲストも中高年の俳優が多い。

ゆったりしたドラマだ。

このドラマ86年から2000年までの放送だが、とにかくびっくりするのは飲酒運転。
昼はパブで食べるのだが、必ずビールを飲む。
取り調べに行った先でも、ウィスキーを勧められたら飲む。
飲んで愛車ジャガーを運転して帰る。
まあ、警部だからつかまることはないが、当時はだいぶ取り締まりが緩かったんだろう。

たしか、1980年代にドイツではアウトバーンのパーキングエリアでビールを売っていたような気がするから、イギリスも同じようなものだったんだろう。

今の日本の地上波では放送できないだろうなあ。
まあ、最初に製作者の意図を尊重して、オリジナルで放送しています、などと入れたらいいかもしれないが…。

予期に反してアメリカにもファンが多かったらしい。

ぼくが見ているのは何度目かの再放送だが、こういうドラマもいい。

| | 考えたこと | 00:56 | comments(0) | trackbacks(0) |