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2016.06.20 Monday
日本病
ファイナンシャル・タイムズに、『企業を悩ます「人生100年」時代』という記事があった。
イギリスでは100歳になると女王陛下からメッセージが届く。 10年間でその数が7倍くらいになったらしい。 日本では1963年に153人だったのが、2014年には約3万人になった。 よく考えたら、153人の時代にできた年金制度を今もって維持しているということが驚きだ。 100歳まで生きる人が200倍になったのだから。 これからの時代、若者が給料の11%を貯金に回しても、引退後にまずまずのお金を受け取るためには85歳まで働かないといけないらしい。 要は、65歳で定年などしていたら、長生きしてお金がなくなる、ということだ。 もちろん、世の中が変わっていくから、はっきりとはわからない。 でも、これからはそう簡単に引退はできないということだろう。 それを考えると、日本の雇用体系を変えていかないといけない。 定年をなくす、ということだ。 企業はこの「人生100歳時代」を迎えようとしているが、その準備は全くできていないと思う。 企業内組合は定年を伸ばし、正社員制度と退職金を死守という感じだろう。 ところが、非正規の人たちが半分弱になっている今、それがどこまで守れるかということだ。 政府はGDPを500兆から600兆に増やすと景気のいいことを言っているが、とてもそんなことができるとは思えない。 内需を支えるのは高齢者だし、90歳になっても老後が心配だという。 若者はだんだんと減っていく。 移民を入れなければ、そう簡単に人口は増えない。 今の社会保障を削って、出産、育児、教育に回さないといけないと思うが、子どもたちには票がないから政治家は動かない。 消費税の増税先送りで、将来の子どもたちの借金である国債はどんどん増えていく一方だ。 高齢者の票が欲しいから、それを争点にする政党もいない。 国が先送りをするから、企業も先送りせざるを得ないというのも実情だろう。 これからの老後は「不快で残酷で長い」ものになるらしい。 この調子で行くと、そうなる可能性は高い。 でも、ぼくらの子どもの世代はもっと不快になるだろう。 どうすればいいか? 長く働ける人はできるだけ長く働くことだ。 その上で健康のことなど考えず、身体に悪いが美味しいものを食べて、生きるのも手だ。 そうすれば早く死ぬことができる。 お金を使うので、内需も拡大する。 ぼくはカリカリに炒めたベーコンが大好きだから、そういうものを食べればいい。 ただ、コロリと死ねなければ問題だが…。 それくらいしか思いつかない。 でも、百まで生きるということは大変なことだと思う。 |
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