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2016.06.16 Thursday
モース警部
イギリスのドラマが面白い。
モース警部のシリーズだ。コリン・デクスターの推理小説の主人公。 孤独な独身でオペラやクラシック、古典が趣味。 警察官にしてはいわゆる教養がある。 独断が多く、自分勝手なところがあり、部下はこき使う。 ちょっとした証拠から、推理をするのが得意。 しかし、思い込みの捜査も多く、間違うことも多い。 赤いジャガーのクラシックカーに乗っている。 部下が子どもが問題があって校長に呼びだされている、と言っても仕事優先だ。 部下に仕事をさせておいて、自分はクロスワードパズルをしたりすることもある。 今ならパワハラ上司と呼ばれるだろう。 上司の言うことも聞かない。 舞台はオックスフォード。 大学の関係者の事件も多い。 必然的にドロドロした人間関係のものになる。 古いイギリスの大学の造りである、広い中庭を囲むように建物が立っている。 中庭は芝生がきれいだ。 ああいうのが中世から続く大学(カレッジ)なのかと思わされる。 景色もドラマの魅力。 アメリカのものと違って、派手さがなく警察ものでもほとんど撃ち合いシーンがない。 カーチェイスもなければ、殴り合いもない。 日常生活が淡々と続く中で、モースの捜査が進む。 出演者の年齢も高めだ。 ゲストも中高年の俳優が多い。 ゆったりしたドラマだ。 このドラマ86年から2000年までの放送だが、とにかくびっくりするのは飲酒運転。 昼はパブで食べるのだが、必ずビールを飲む。 取り調べに行った先でも、ウィスキーを勧められたら飲む。 飲んで愛車ジャガーを運転して帰る。 まあ、警部だからつかまることはないが、当時はだいぶ取り締まりが緩かったんだろう。 たしか、1980年代にドイツではアウトバーンのパーキングエリアでビールを売っていたような気がするから、イギリスも同じようなものだったんだろう。 今の日本の地上波では放送できないだろうなあ。 まあ、最初に製作者の意図を尊重して、オリジナルで放送しています、などと入れたらいいかもしれないが…。 予期に反してアメリカにもファンが多かったらしい。 ぼくが見ているのは何度目かの再放送だが、こういうドラマもいい。 |
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