考えたこと2

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アマチュア無線
中学の時、一時物象部に入っていた。
正式メンバーだったのかは定かでない。

物象部というのは、たぶん物理気象部の略で、物理や気象について調べる部だったんだろう。
過去形で言うのは、その当時物象部はアマチュア無線をやっている先輩の集まりだったからだ。
要は、アマチュア無線クラブだった、ということだ。

当時アマチュア無線というと、わりと盛んだった。
家電量販店に行くと、無線機が売られていた。
理科好きの中学生が喜んで試験を受けて、資格を取ったりしていた。

アマチュア無線は、何度か法令改正されているが、出せる電波の強さによって1級、2級、3級と分かれていて、その3級が電話級と電信級に分かれていた。(今は違う)
中学生で取っていたのは、たいがい3級の電話級。
要は話をするのが電話級で、電信級はモールス信号だ。

「モールス信号」といっても、死語に近い。

短点と長点の組み合わせで文字を表す、という信号だ。
日本語では、短い方を「トン」、長い方を「ツー」と言うので、「トンツー」と呼ばれていた。

有名なのはSOS。
トン・トン・トン ツー・ツー・ツー トン・トン・トンという信号になる。
トン・トン・トンがS、ツー・ツー・ツーがOを表す。

ドラマを見ていると、時々壁をたたく音が聞こえるシーンが出てきて、「SOSだ」という場面がある。
このときのたたき方が、モールス信号。

アメリカではまだ一般的なのだ。

おそらく、第二次大戦の時は、日本軍も使っていたはず。
電鍵という機器を押す間隔を変えて、文字を送る。
すごいアナログ機器だが、今でも非常時には役に立つ。

物象部に入っていた名残で、そういうものがある、ということは知っているし、SOSのコードだけは覚えている。
電信級の試験はこのコードがあった。
電話級の試験は、コイルのインダクタンスの知識やインピーダンスの計算問題もあった。
中学校では習わない知識だったと思う。
でも、先輩たちは講習を受けて、試験に受かったと言っていたと思う。
ぼくは腰掛け部員だったから、そこまでの熱意はなく、やめてしまったが…。
ちょっと、今で言う、「無線オタク」みたいな感じがあったのだ。

試験に合格すると、アマチュア無線のコールサイン(名前みたいなもの)がもらえる。
当時のコールサインはアルファベット3文字と数字の組み合わせだったと思う。
昔はクルマの後ろにコールサインのシールを貼っている人がいたが、もうほとんど見ない。
調べてみると、コールサインの制度もいろいろ変わって、今はややこしい。

まあ、今はアマチュア無線はなくても、携帯電話やインターネットがあるから、そういうものを取りたい、という人自体が減ったのだろう。
ツイッターやフェイスブックというようなSNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)もある。
世界とつながる、ということに関するハードルはすごく下がった。

でも、昭和40年代には、中学生がアマチュア無線をやっていた、ということだ。
中には無線機を作ったという強者もいた。
たしか、アマチュア無線に関する月刊誌もあって、無線機のキット(これも死語かな?)もあったと思う。

あの当時、ちょっとがんばってアマチュア無線の免許を取って「無線オタク」の仲間入りしていたら、人生変わっていたかもしれない…、などと思っても仕方がない。

そんなことを言い出したら、無限に選択肢はある。



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