![]() |
2012.08.21 Tuesday
原爆資料館
今年は家族旅行で、広島の原爆資料館に行ってきた。
今まで出張で何度も広島に行く事があったが、いつもとんぼ返りで、寄ったことがなかった。 しかし、今回領土問題や太平洋戦争の事を考えて、何となく行く気になったのだ。 人に聞くと、昔はもっと怖かったが、今はちょっとマシになったのではないか、とのこと。 今回初めて見たが、たしかにそんなに怖い展示はなかった。 驚いたのは、海外からの訪問者がとても多かったこと。 話されている言葉も、英語だけではなく、フランス語やその他、何かわからない言葉もあった。 多くの西洋人が熱心に説明のインカムを聞きながら、資料に見入っているのが印象的だった。 広島、長崎の原爆は多くの市民の命を奪ったが、もともとこの戦争を始めた日本が悪いのだ、と多くの市民は思っている。 だから、「過ちは繰り返しません」と碑に書いてある。 これが日本人の考え方なのだろう。 帰ってきた小野田少尉だけが、「なぜ、これを日本人が書いたのか?」と聞いた。 日本人は他国の責任を追求したりしない。 自分の責任の範囲で考えるのだ。 しかし、原爆は悲惨だ。 今の爆弾は、水爆だから、もっと悲惨だ。 まだ、人類は水爆を戦争で使っていないが、使ったなら、広島や長崎の比ではないだろう。 8時15分で止まっていた腕時計が資料館にあったが、本当にそんなことがあったのか、と思った。 もう被爆者は残り少ないが、この体験が風化しないように伝えていかないといけない。 それでも、この広島、長崎の原爆があったから、ある意味で平和が保たれたという側面もある。 核兵器の悲惨さがわかり、それが抑止力になって、戦争を止めるインセンティブを与えた。 そういう面もあるのだと思う。 だから、皮肉にも核廃絶しないことが、平和の継続につながるのかもしれない。 そういう意味でも、ヒロシマ、ナガサキは伝えていかなければならない。 この悲惨さを知らない人ばかりになったら、また核兵器が使われることになりかねないぞ。 人類はそんなに賢くない。 |
![]() |