考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< May 2012 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
漢字
最近の若い人は、携帯を辞書がわりに使う。

電子辞書を使わず、携帯電話を使う。
携帯電話に入っている辞書を使っていればいいのだが、携帯電話の変換機能を使ったりしているらしい。

そのために、漢字の誤用が起こる。

さらに、急いで書かないといけないときは、漢字を使わない。

漢字検定の準2級くらいをとっておいてくれればいいのだが、それもとっていないと、悲惨だ。

ぼくらの頃はそんな検定はなかったが、本を読んだりしてある程度覚えていたと思う。
それが常識というものの範囲を決めている。
「範囲」を「はんい」とひらがなで書かれると、大丈夫か、と思う。

ワープロを使う上でも、ある程度の知識が必要だ。
候補が出てくるが、そのどれを選んだらいいのかということだ。
幸い、書きたいことの意味から、漢字の意味が似ているものを選べる。
「仮定」という言葉は、「仮に何かを定める」という意味だから、候補が家庭、過程、課程、仮定、下底などと出てきても、この場合の「かてい」は「仮定」だとわかればいい。

しかし、その漢字の意味もわからなければ、どれを選んだらいいかわからない。

現代の日本には表音文字としてのひらがな、カタカナがある。
ただ、伝統的に漢字で表される言葉を使ってきた。
特に、抽象的な意味を持っているような言葉は漢語だ。
だから、漢字を使わざるをえない。

もともと中国の言葉では漢字はひとつひとつ音が違う。
だから、仮定と下底は違う発音になる。

しかし、日本語では仮定と下底は同じ音だ。
日本語には同音異義語が山ほどある。
それらはやまとことばではない。要は漢字を使った、外来語だったのだろう。
これは前後の意味から類推しないといけない。
そんな言語は珍しいのではないか。

日本語を豊かにしたのは、漢字である。
漢字があったから、抽象的な概念を表すことができた。

しかし、その弊害として、聞いているだけではわからないようになった。
だから、漢字を覚えなければいけないのだ。
やまほどある同音異義語を、類推できないといけない。

そんな特殊な言語を使っているのが、日本人。

だから、漢字の学習は大事なのだ。



| | 考えたこと | 23:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
オトナになること
オトナになることは難しくなった。
もちろん、ぼくらの時代に比べての話である。

世の中が複雑になったということが原因だろう。
高校を、大学を出たら働くのが当たり前、という時代は、それなりに悩みはしたが、とにかくみんな就職した。
中学を出て働く人が金の卵と言われた時代。
いやも応もなかった。
それが当たり前だった。
そして働く場所があった。
外国人との競争もなく、右肩上がりの経済のなかで、とにかく働く場所があった。
働いているうちに、オトナになった。

今はそういう時代ではない。

国内の事業が人口減やエネルギー不足、高い税率などを嫌って、海外に出て行く。
IT化で少ない人数でもやっていけるようになったので、コンピューターでできるような仕事は人間は要らない。
アジアの市場に出て行くために、アジア人も雇う。
どんどん働く場所が減っていく。

そういう時代だ。
だから、今の若い人は気の毒だと思う。

オトナになる時間がない。

働く場所が減って、オトナになれない人が増えた。
そして、運よく職があっても、そこで即戦力として働かなくてはならない。
期待は大きいのだ。
そんな状態で、離職率が上がっているらしい。

オトナになる時間がないのに加えて、さらにオトナになれない。

おまけに、個性は大事だから伸ばせなどという時代。
だから、型にはまるのをいやがる。
20歳そこそこで、個性などあるわけがない。
養老先生が言っていたが、とにかく型にはめようとして何年も過ごし、それでも型にはまらないものが個性だろう。
数年で、自分の型にはまらないから、と言ってやめるのは間違っているのだが、幼い時からそういうふうに教えられてきたのだから、仕方がない。

いったい誰が責任を取るのだろうか。

オトナになれない人たちが増えている。

それは、今のオトナのせいだろう。



| | 考えたこと | 00:48 | comments(0) | trackbacks(0) |