考えたこと2

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中2問題
東大とベネッセが「子供と生活と遊び」の実態調査を行って、小学校1年生から中学校1年生までは学習時間が増えるが、中2にで初めて減少する、ということがわかったらしい。
小学校1年生から高校3年生約2万1千組が対象とのことだから、まあそこそこ正しいのだろう。

ぼくは勉強が好きではなかった。
嫌いというより、面倒くさかったというのが一番大きい。
ぼくらの時代は、俗に言う「詰め込み教育」の時代だったから、やたらドリルが多かった。
分数の通分や約分、式の移項や変数を求めるもの、因数分解や2次方程式の根の公式など、小学校や中学校のころの算数が一番面倒くさかった。
そのへんが表に出てくるのが、中2なんだろうと思う。

調査によると、勉強が「嫌い」(「まったく+あまり好きではない」)と回答した子どもは、中学2年生で約6割に達したとのこと。
外聞を気にせずに言えば、勉強が嫌いだという子どもが6割しかいない、というのがぼくの感想。
もっと多くてもおかしくない。
子どもは勉強が嫌いなものだ。
でも、やらないと仕方ないと思っているから、やっている。
そういう大人の意識がないのが不思議だ。
調査した大人の人たちは、自分たちが勉強が好きだったと言うんだろうか。
そう思っているとしたら、そっちの方が問題だと思う。

今も昔も、子どもは勉強が嫌いなものだ、という前提に立って議論をしたほうがいい。
何でも、導入のところはシンドイのだ。
ギターを弾こうと思って頑張るが、Fのコードでつまづくのと同じこと。
最初のハードルを超えないと、楽しくなどない。
小中高の勉強など、全て導入のところばかりだ。
だから、面倒くさいし、やりたくないのだ。

今の先生は子どもは勉強が好きなものだ、という態度で教えているのだろうか。
自分を振り返れば、そんなはずはないとわかるはず。
さすがに現場はそんなことは思っていないような気がする。

ぼくは割合や分数でつまづいている大学生を見ていて、今の小中学校の教育は間違っていると思う。
積み上げ型の算数、数学といった科目は、基礎がわからないと先に進めない。
でも、現場の先生方は学習指導要領のとおりに教えようとする。
全くわからなくても、理解させようとするのだ。
とにかく、「理解」第一というのが間違いだと思う。
理解は後でもいいから、とにかく数をこなすことだ。
そうやってやっているうちに、理解できるようになってくる。

自分の経験から言っても、そういうものだと思う。
分数の割り算は、分子と分母をひっくり返して掛け算する、と覚えて何度もやる。
そうすることで、分数の割り算とは何か、ということなどわからなくても、計算はできるようになる。
でも、それが今はできないまま大学に入る。
きっと授業では理解したんだろう。
それでも、苦労している学生を見ていると、それを忘れてしまって、計算はできないままだ。

分数の割り算を理解することと、計算ができることは別だと考えて、とにかく身体で覚えるしかないと思う。
自分が受けた教育を正しいと思うのはバイアスだが、これは正しい。

小学校で覚えることは覚えてしまわないと先に進めない。

そこが問題だ。

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