考えたこと2

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地方のスタンド
自動車のエンジンがなくなって、EVが増えるということはこれからの時代の流れだが、その影響を受けるのは、石油業界も同じ。
一番身近なところでは、ガソリンスタンドだ。
ウォールストリートジャーナルにその記事があった。

それによると、「一部の石油会社は、給油プロセスをスピードアップするモバイル端末アプリを実験している。また、ガソリンスタンドを通さず、燃料を消費者に直接届けるサービスもテストしている。さらに、カーシェアリングや自動運転車の普及を見据えて新たなビジネスチャンスを探ってもいる。」とのこと。
やっぱりアメリカは動きが早い。
日本ではまだそういう動きはないと思う。

コンサル会社のレポートでは、2035年までにガソリンの需要が5〜20%縮小するという予測が出ているらしい。
いろんな会社が、充電ステーションを作ったり、食品スーパーを併設したりしている。
イギリスのBPではすでに半分のユーザーが給油をせずに、食品だけを買って帰るらしい。
もう時代は変わっているのだ。

この調子でいくと、日本でもおっつけ同じことが起こる。
日本では、コンビニ業界とスタンドが手を結ぶという感じかもしれない。
いや、新たに石油業界がコンビニを作るということもあるかもしれないなあ。
しかし、新車はどんどん電化されていくが、古い車はまだまだガソリンがいるので、そう簡単にスタンドはなくならないし、なくなっては困るだろう。

たしかにスタンドの数はだいぶ減った。
セルフのスタンドも増えたし、働く人もどんどん高齢化している。
今のスタンドで、若い従業員に会うことはあまりない。
高齢者が若い人の仕事を取っているのか、若い人がやりたがらないか、どちらかだ。
日本ではハイブリッドが増えて、ガソリンの需要は減っている。
20年ほど前に比べると、スタンドの数は半分になっているそうだ。
高速道路上でも100キロ以上スタンドがないところがあり、日常生活に不便が出始めたところもあるとのこと。
そんなことになっているのか…。

となると、近い将来、スタンド不足でEVやPHVに乗り換えざるを得ない地域も出始めると思われる。
地方の限界集落と同じことだ。
給油がネックとなって、人が住めないところも出てくる。

豊かさと豊富な働き手をバックにインフラを整えてきた日本だが、これから先はそれを縮小しないといけない方向だ。
それをどうソフトランディングするか。

これからの地方行政は、そういう課題を解決していかないといけない。

でも、そういう人材が行っているとは思えないが…。

| | 考えたこと | 22:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
アルファ碁完勝
中国でGoogleのアルファ碁と世界1位の棋士が対戦して、アルファ碁が完勝したとのこと。
3戦3勝だった。
アルファ碁は、CPUサーバを1202台、GPUサーバを176台使用する構成。
すごい計算量だ。

人間の脳を真似た「深層学習」という手法と、自分で自分を鍛えるという「強化学習」の手法を組み合わせ、過去の膨大な棋譜を学習して強くなった。
それはそうだろう。
人間が今までに記録した碁の打ち方をすべて学習して、さらに自ら何度も碁を打ってどういう局面でどう打ったらいいかということを学んだんだから、これは強いはず。
それこそ、人間わざではないからだ。
まさに、それが立証されたのが今回の対戦の意味だろう。

これでアルファ碁は引退するとのこと。
世界一の人間に勝って、これ以上やる相手がいない。
負けた棋士は「アルファ碁は完璧すぎた。苦しくてたまらなかった」とのこと。
人間代表という重い荷物を背負っていたのかもしれない。

これで、囲碁というゲームについて、人工知能が考えるということが有効であることが立証された。
既に、それ以外の分野でも実績を上げている。
グーグルのデーターセンターで、サーバーの冷却に使うエネルギーを40%も削減したとのこと。

まだまだ、定められた条件の中で最適な手法を考える、というような形だろう。
ゲームの世界のように、よそとつながっていない世界だ。
結果が明確で、必ずどちらかが勝つ。
そんな世界では、人工知能が強い。

現実の問題は、いろんな要因があって、「強化学習」もしにくい。
棋譜のようなものもない。

しかし、何か覚えるものがあって、それを元に何かを決めるというような仕事は人工知能が強いだろう。
判例や法律の仕事や、過去の記録を元に何かをする仕事など。
今回の勝利は、それらの領域では、人工知能が人間の仕事を取るという前触れだ。

コンピューターが人間に勝つという時代。

ターミネーターの世界もウソではなくなるかもしれない。

ちょっと恐いなあ。

| | 考えたこと | 07:55 | comments(0) | trackbacks(0) |