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2016.05.20 Friday
あいづちの妙
商売柄、あいづちの打ち方について、考えることが多い。
話をしていて、相手に対して無言では積極的に聞いている感じが出ない。 もちろん、目線とか表情で分かる部分もあるのだが、やっぱり音の情報は大きい。 だから、あいづちを打つ。 資格試験のロールプレイの時も、あいづちは大事だった。 ロールプレイを練習するための対策塾にも行ったが、そこの講師は本当にあいづちが上手だった。 書いたら同じ「はぁ」でも、何種類も使い分ける。 はぁ↑と語尾を上げる場合もあるし、はぁ↓と下げる場合もある。 はぁ〜と伸ばす場合もあるし、はぁと短い場合もある。 七色の「はぁ」を発する人だった。 同じように、「へぇ」や「ほぉ」も上手だった。 相手の話を促すときに、「は〜」と言って語尾を残す感じにする。 すると、「それでどうしたんですか?」などと話さなくても、あいづちで促すことができる。 もちろん、それにふさわしい表情やうなづきも合わせてだ。 声のトーンや高さ、間合いも測らないといけない。 そうすると、相手は話しやすい。 これらは純粋に技術だろう。 間の合わない人とは話しにくい。 落語や漫才なら練習できるが、会話となると即興芸だ。 相手の心地良い間に合わせないといけない。 「ふんふん」というあいづちの間のとり方次第で、相手にもっと話させたりすることができる。 というようなことを考えていたら、「ロボットと自然に対話する新技術」という見出しを発見した。 ヤマハが開発している。 何かを話しかけて、スマホなどが「うん」という答えを返すのだが、その時にかけられた人間の韻律を解析することが大事らしい。 記事によると、 「対話を自然だと感じるのは、スピード、抑揚、声の強弱、長短、間などから構成される「韻律(いんりつ)」を合わせているため。機械は、韻律を合わせることなく対話するため、相手が嬉しそうに話しているのに、暗い印象を与える抑揚のない声で返答したり、悲しそうな話をしているのに高く強い声で返答したりと、不自然さが生じてしまうという。」 本当にそうだと思う。 この技術を用いて、自然なあいづちを発声するらしい。 これを機に、話し方の上手さを解析してくれるマシンができたらいいと思う。 問いかけの方を機械がやって、人間のあいづちの韻律を評価するのだ。 カラオケの採点と同じだ。 いや待てよ、それなら機械に相談したらいいのかもしれないなあ。 そういう時代も迫っているぞ。 |
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