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2025.01.23 Thursday
プロセスオフィス
こないだ日本の企業のKGS(勝手にやっている 現場の 集合体)について書いたが、欧米にはそれを食い止める部門があるという。
それがプロセスオフィスというものらしい。 そういう日経クロステックの記事があった。 日本のDXがうまくいかない理由の1つは、「経営者が変革を主導せず現場に丸投げしていたことだ。業務改革は利用部門の利害などがもろにぶつかるから、経営者が丸投げ状態だと、IT部門などに超人的なリーダーシップを発揮できる人材でもいない限りうまくいくわけはない。」ということ。 そして、2つ目の理由は、要するに会社全体の仕事がどういうプロセスで、いろんな部署が連携したりしてやっているか、ということがわかっている人がいない、ということだという。 こちらの方が、致命的だ。 海外では、それを仕事としてやっている部署があるからこそ、DXがうまくいく。 常に組織のムダをなくし、仕事が合理的に進むようにするための部署だ。 ところが、日本企業はKGSであるため、そういう統括的な部署がない。 日本の現場は、横から口を出されるのを極端に嫌う。 だから、仕事のやり方をよその部署から言われて変えていく、ということは苦手だ。 実際、ぼくが昔やった図面のシステムの仕事も、紙で送るのを止めて、電子データーで直接他部門に送るようにすることで、その部署も合理化して仕事がやりやすくなるのだが、川下の他部署の了解を取るのが大変だった。 いくら楽になると言っても、仕事のやり方を変えるのに一苦労。 システムが立ち上がっても、そこができなければ何の意味もない。 こういうときに、上層部が旗を振ってくれたら楽ちんなのだ。 無駄な仕事が減る。 だいたい、そういうことをやらないと、効率化などできない。 当時は(今もそうだと思うが)上の方にITに詳しい人がいなかった。 もしもプロセスオフィスという部署があって、勝手にやっている複数の現場を、どうやってよくしていくか、というようなことを考えていたら、ぼくらがやった仕事も当然もっと前にやったであろうと思う。 記事の筆者も、DX以前にそういう部署が必要だと言っている。 本当にそう思う。 |
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