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2025.01.25 Saturday
水素撤退
去年の11月の日経の記事。
関西電力が丸紅などとオーストラリアで計画していた水素製造事業から撤退したとのこと。 コストが高いことが原因。 計画では再エネを使って水素を製造・液化する予定だった。 水素は日本やドイツが推しているが、どうやって作るかが問題だ。 水を電気分解で作るくらいなら、最初から電気を使ったほうがいいに決まっている。 電気分解する分、エネルギーを損するからだ。 それを再エネで作るというのは、CO2フリーで作れる、というメリットだろう。 そして、水素を液化して運ぶという算段。 日本よりだいぶ安いはず。 オーストラリアの再エネの電気代が製造コストの7割だという。 いくら安くても、投資回収に想定以上の時間がかかるから、撤退を決めたらしい。 日本に運んだ水素は何に使うかというと、火力発電で燃やすためだ。 電気を作るための水素を電気で作るのだから、効率が悪いに決まっている。 それでも、オーストラリアなら採算が取れると見込んで始めたのだろう。 ところが、やっぱりダメだった。 日本では5月に水素社会推進法が成立し、天然ガスなど既存の燃料と水素との価格差分を政府が補助する仕組みを整えたとのこと。 そういう補助があっても、商売にならないのだ。 アメリカではトランプ大統領になって、180度方針変更して脱炭素の枠組みから脱退した。 電気代は税金みたいなものだから、それが高くなるとインフレの原因になる。 再エネを使うと電気代は上がるから、脱炭素は高くつくのだ。 水素を安く作る技術開発はやったらいいと思うが、バカなエネルギー政策はアメリカに習ってやめるべきだと思う。 |
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