考えたこと2

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日本の少子化
エマニュエル・トッドはフランスの人口統計学者。
書評欄を読んでいたら、彼が日本について語っているところがあった。

彼はこう言っている。

「少子化対策にも移民受け入れにも本格的に取り組んでいない日本が、対外膨張的な政策を展開することはあり得ないでしょう。私の目には、日本はそもそも国力の維持すら諦めているように見えます。」

たしかに、フランスは少子化を食い止めるためにいろんな法制度を作っている。
1988年の時点で、3人子供がいたら列に並ぶ必要はない、という制度まであった。
ぼくがフランスに長期出張しているときだ。
ちょうど駐在員の方が3人子供がいて、そういう話を聞いた。
役所の列など、フリーパスだと言っていた。
そういう政策のおかげで、フランスの人口は増えている。

こういうところは、フランス人はエライと思う。
日本でこういう法律を作っても、列に並んでいる人が文句を言いそうだ。
子供を優先するのなら、年寄りももっと優先しろというような文句は想像できる。

でも、ずっと言うだけでほとんど進んでいない少子化対策を、今進めないと、トッド氏が言うように「そもそも国力の維持すら諦めている」と言われても仕方がない。
人口は力であり、それが働くことで富を生み出すことができる。

それでも、この3年間はコロナで消えた。
コロナ対策は少子化にとってはマイナスだが、それをものともせず、老人パワーで喜々としてやっているのだ。
対策分科会のメンバーは、ほとんど企業で言えば引退か再雇用の人ばかり。
老兵は去りゆくのみで、若い人たちの手助けをする年齢だと思うが、そういう人たちが幅を利かせている。

マスコミは不安を煽るようなニュースしか流さない。
それは視聴者が高齢化していて、若い人はテレビを見ないことがわかっているからだ。
テレビ全盛期のころは、気分が良くなるようなニュースも流していた。
みんながテレビを見ていた時代。

本気で少子化対策をやらないと、日本はどんどん落ちぶれていく。
それをみんなが良しとするのならかまわないが‥。

でも、それは豊かさを捨てる、ということだ。
それはわかっているのだろうか。

今の年寄り連中は、自分が生きている間は逃げ切れると思っている。
脆弱な年金制度を必死で維持しようとしている厚労省も同じだ。
高齢者がマジョリティだから。
彼らにとっては正社員が善で、非正規社員は悪なのだろう。
そして、役所を定年しても自分たちは大丈夫と思っている。
そんなことでいいのだろうか。

こないだも、厚生年金から国民年金の補填をする、というニュースがあったが、現役のサラリーマンは何も言わない。

何でなんだろう。

若い人は自分が気の毒だとは思わないのだろうか。

| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 22:15 | comments(0) | trackbacks(0) |