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2022.11.03 Thursday
認知症の予防
介護のプロが書いている記事を見た。
それによると、同じものを何度も買うとか、小銭が溜まって財布がパンパンになるとかいうのは、認知症になった証拠らしい。 たしかに、認知症の母も、一人暮らしの頃、そういうことになっていた。 もう買い物に行けなくなって、生協の宅配で頼んでいたのだが、自分で同じものを何度も頼んでしまって冷蔵庫が一杯になると言っていた。 ぼくが親の認知症になる過程を見てきて、本当に思うのは、「脳が現状に過度に適応すること」だと思う。 要するに、考えても仕方ないから、考えるのを止めるのだ。 認知症に唯一優位な対策は運動することだという。 それは運動することで、脳が活性化するからだろう。 外を歩くだけで、脳の機能をかなり使う。 障害物を避けないといけないし、今どこにいるかを意識しなければいけないし、人が歩いてきたらそれが知り合いかどうかをチェックしないといけないし、自動車や自転車は避けないといけない。 目線を動かすのも脳の働きだ。 それだけで、一日家にいてボーっとテレビを見ているよりも使う領域は格段に広い。 運動する、ということで使う脳の領域がどれだけあるか、を考えればわかる。 結局、使わなければ、その状態に脳は適応するということだろう。 介護付きの老人ホームに入ると、一人暮らしの時よりも格段に考えることは減る。 おまけに、骨折や大病をすると、それで行動が制約されて余計に脳を使わなくなる。 人は生きている間に脳の能力の半分も使わないという。 脳の能力はまだまだ拡大できるということは、使わなければ縮小するということだ。 もともと脳は使うためにある。 それを使わないとその状況に適応して、脳が考えなくなるのだと思う。 統計的に85歳以上の2人に1人が認知症を発症するとのこと。 65歳以上の15%が認知症だというが、65歳〜75歳の認知症は3%だけ。 結局年寄りが増えていくから、認知症が増えていくのが今の日本らしい。 認知症になりたくない、というなら75歳までに死ぬべきということだ。 そうすれが97%の確率で認知症にならないという希望は叶う。 長生きしないことが認知症の最大の予防策。 スマホ1台あればいろんなことが手軽にわかる時代になったから、人は考えなくなり、そのために認知症は増えていく。 これからもっとひどくなっていくだろう。 尊厳死についても、議論しないといけない。 |
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