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2010.06.01 Tuesday
書類一枚ベスト
出張の報告や会議の議事録など、仕事を始めると報告書を書くことが多い。
この報告書というやつ、書くときにクセが出る。 時系列に書くやつ、項目ごとにまとめるやつ、箇条書きが好きなやつ、自分のコメントが書けるやつ…。 報告書は人を表すと言ってもいい。 昔、手書きの時は大変だった。 今はワープロで書くので、消すのも移動するのも簡単だ。 昔はそうはいかない。 「あ、しまった」と思っても、あとの祭である。 消して書き直すか、それとも順番は違うが、それでも適当にごまかすか、それとも一から書き直すか、という選択を迫られる。 自分なりのスタイルを決めるまでに、いくらかかかる。 先輩の報告書を見て、「お、これはすごい」と思ったものをまねするのが一番早い。 事実の羅列なら書きやすいのだが、それをまとめて、自分なりのコメントを書き足すところが難しい。 今になれば笑える話だが、以前実験をしていたころは、細かい事が気になった。 どうして、この点はここになるのか?というような点が出てくる。 他はみんな理屈通りなのに…というような場合だ。 今であれば、笑ってその点を消す。 おかしなデーターだったのだろう。 もちろん、それが本当の場合もある。 本当という意味は、そのおかしな点が事実のデーターであり、そこには理由がある、という場合だ。 でも、そんなことはほとんどない。 今なら、それは消していいデーターだ、と判断される。 たいがい、それで間違わない。 だから、若い人がそんなデーターに悩んでいると、ほほえましくなる。 一つ、異常な点があるとき、それが本当に異常かどうか、判断できるのが実験のエキスパートだろう。 本当におかしいと思うときは、再実験しなければならない。 それが、新たな発見の可能性もあるのだ。 僕らが若いころは、「書類一枚ベスト」と言われた。 どんなことでも、A4一枚にまとめないといけない。 それが、なかなか難しい。 A4一枚にならず、2枚目、3枚目にダラダラと続けて書いたりする。 しかし、それはダメなのだ。 今なら、一枚でまとめて書ける…、というか書く。 結論は簡潔に、というやつだ。 そして、必要なら、続けて読んでください、ということで次のページから始まる。 そんな構成をとるのだ。 エラい人は、時間がないから、1枚目しか読まない…と教えられた。 事実、そうなのだ。 だから、どんな事でも、A4一枚にまとめる。 懐かしい。 |
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