考えたこと2

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ガス会社のカーボンニュートラル
こないだ模擬面接で東京ガスを受けるというので、東京ガスのホームページを見て調べていたら、びっくりした。
東京ガスがカーボンニュートラルへの取り組み、ということをうたっている。
当然だが、ガスを燃やせばCO2が出る。
どうやってゼロにするのだろうか。

ホームページを見るとこういう説明があった。

「東京ガスグループは、経営ビジョン「Compass2030」において、東京ガスグループの事業活動全体で、お客さま先を含めて排出するCO2をネット・ゼロにすることに挑戦することを掲げています。CN都市ガスをはじめさまざまなソリューションの提供により、お客さまとともに地球規模での環境負荷低減への取り組みをこれからも推進してまいります。

<CN都市ガス>
CN都市ガスは、天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生する温室効果ガスを、CO2クレジットで相殺(カーボン・オフセット)し、燃焼しても地球規模ではCO2が発生しないとみなすLNG(CNL)を活用したものです。東京ガスが2019年に輸入を開始し、CN都市ガスとして日本で初めてお客さまに供給を開始しました。なお、対象となるCO2クレジットは、信頼性の高い検証機関が世界各地の環境保全プロジェクトにおけるCO2削減効果をCO2クレジットとして認証したものです。」

要はガスを燃やして出るCO2の分を、吸収して相殺しておく、ということみたいだ。
これで一体ガス代はいくら上がるのだろうか。
「特集 「CO2ネット・ゼロ」への挑戦」というページもあって、CO2を回収したり貯めておく技術をいろいろと説明しているが、どこにもどれだけお金がかかるかという記載がない。

CO2を全体で相殺してゼロにする、という理屈はわかるのだが、どう考えてもコストアップだろう。
今まで単にガスを送っていただけだが、そこにCO2を回収したり、他で吸収する手間がかかる。
どう考えても、ガス代を上げないとペイしない。
エネルギーコストは一種の税金のようなもので、生きていくために必要不可欠。
それが上がるのはもろに生活を圧迫する。

それでも、カーボンニュートラルとかネットゼロとか言う状況はわかるのだが、日本が排出しているCO2は世界のたった3%。
3%だから無視してもいいとは言わないが、アメリカや中国は合計すると世界の4割近い排出量だ。
日本はもともと省エネの進んだ国だから、そこまでしてやる必要があるのだろうか。

それなら、日本の省エネ技術を輸出して、外国で減らしたCO2をカウントしてもらえばいいのではないかと思う。
調子に乗ってカーボンニュートラルとか言うのなら、どれだけ消費者が転嫁コストを払うのか、明確にしてから言うべきだろう。

それでなくても原発が止まった日本はエネルギーコストが世界で最高レベル。
産業が逃げ出すのは当然だ。

ガス会社がカーボンニュートラルを言わないといけない空気は恐ろしい。
経営者も本気で言いたくはなかっただろう。

カーボンニュートラルの議論をするのなら、一人あたりのCO2排出量を計算して、アメリカや中国のレベルを計算してからやるべきだと思う。

国はどうしてそういう交渉をしないのだろうか…。


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