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2021.06.07 Monday
鬼平2代
うちの両親は時代劇などあまり見なかったから、小さい頃は時代劇には縁がなかった。
小さい頃に家族につられて見た番組というと、祖母には演芸番組(松竹新喜劇や落語、漫才など)、父にはコンバット、母には洋画劇場だった。 そういえば、祖母は忠臣蔵が好きで討ち入りの番組は見ていたと思う。 中学になっても、水戸黄門が大好きな友人が、「あの印籠を出す場面がたまらんなあ」などというのを聞いて初めてその存在を知った覚えがある。 かろうじて、高校の頃に平日の夕方にやっていた「遠山の金さん」の再放送を見たくらいだ。 大学に入って、柴田錬三郎を読んで、歴史小説ではない、時代劇の面白さを知った。 「眠狂四郎」や「岡っ引きどぶ」など、シバレンは面白かった。 その流れで、池波正太郎を知った。 しかし、何冊か単行本を読んだだけで、鬼平犯科帳や剣客商売などの大作は読まなかった。 またテレビの時代劇もまだほとんど見なかった。 鬼平や剣客商売にハマったのは数年前。 文庫本をブックオフで全巻揃えて読んだ。 そして、ケーブルテレビで再放送を見始めた。 鬼平犯科帳といえば中村吉右衛門だ。 89年からスタートした番組は2001年の第9シリーズまで続いた。 これで中村吉右衛門は鬼平となった。 ぼくはもう一通り見たが、中には何度見ても面白いものが多い。 ところが、ついこないだから、吉右衛門の父である松本白鴎が鬼平を演じた1969年の鬼平犯科帳がオンエアされている。 当然モノクロ画面だが、これもまた味がある。 もちろん映像が荒かったり、カメラの性能が悪かったりして、もったいない部分はあるが基本的にはよく似た作りになっている。 従来の勧善懲悪の時代劇とは違って、盗人にも「道」があり、それを認めないながらも理解している鬼平がいる。 しかし、親子だけあって、よく似ている。 1969年版の鬼平犯科帳、これから毎週楽しみだ。 |
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