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2021.06.25 Friday
多様性の尊重
最近LGBTの問題などで「多様性の尊重」というような事が言われる。
企業の人事も「多様性」というのはキーワードだ。 要は多様な人々の中からしか。いいアイデアは生まれないということだろう。 多様性は無条件にいいことだろうか。 ぼくにはそうは思えない。 イギリスがEUを脱退したのは、移民がどんどん入ってくるということが原因の一つ。 欧州のいろんな国で、同様の問題は起こっている。 世界中のいろんな所で起こっている民族紛争も、元はといえば多様性を排除しようということだろう。 そういう日本も、移民は厳しく制限している。 だからこそ、多様性が大事というのはよくわかる。 本当はそうなのだろう。 最近は男女の境目も多様になってきた。 身体と心を分けて、男男、男女、女女、女男の4つの組み合わせがある。 それらを全て認めようということだ。 従来は男男と女女だけだったが、新しく男女、女男ができた。 よくわからないが、男女はゲイ、女男はレズということになるのだろうか。 2000年にアメリカの会社に行ったとき、Unisexのトイレがあって、どういうことなんだろうと驚いた。 そういえば、アリー・マイ・ラブというドラマのなかで、みんながプライベートに集まる場所も、Unisexのトイレだった。 ぼちぼち日本でもそういう施設ができつつある。 アメリカから20年遅れという感じだ。 だからといって、アメリカ人全員がそれを認めているわけではない。 ぼくが行った会社の人は、Unisexのトイレの使用者をHeでもSheでもなく、Itと呼んでいた。 もちろん、食堂でのひそひそ話で、表立っては言わない。 彼は元々は男だったが、ある日カミングアウトして女性になった。 女性になったから、女性用のトイレを使うと、他の女性から「嫌だ」という声が出た。 そこでUnisexのトイレができたということらしい。 もしも制服だったら、ロッカーで着替えるのも揉めるだろう。 幸い、その会社は制服ではなかったから、Unisexのロッカーは作らなくて済んだ。 元カレの子供は急にお父さんがいなくなり、お母さんが二人になったらしい。 家族が認めてくれて、良かったのだろう。 多様性を受け入れるというのは大変だ。 それなりに社会のコストも増える。 豊かになったからこそ、そういうことが言える。 ぼくにはどうしても違和感がある。 そういうことが胸を張って言える時代になったというのは、いいことだろう。 でも、本当に多様性を認めるのなら、多様性を認めない人にも寛容になるべきだとも思う。 今の風潮は、多様性を認めない人は遅れていて、ダメな人間だという感じだ。 本来なら、その多様性も認めるべきではないのか。 別にこちらは多様性を認めているけど、どうしようもない違和感があると言っているだけなのだから。 多様性は認めるけど、「多様性を認めようとしないという人間」は認めないというのは、どうもオカシイ。 それらを全部認めてこその多様性だと思う。 |
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