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2020.05.28 Thursday
対面授業
ツイッターを見ていたら、大学の対面授業をやる上での標準的な指標みたいなものがあった。
どこから取ってきたかは定かではないが、概ねこういう感じになるだろうという。 1.対面による授業以外の方法で実施することが困難な科目であること 2.教室の収容定員に対して実際の教室で受講する学生の割合を60%以下にできること、かつ、登録者数100人超の科目については、教室で受講する学生数を60人以下にできること。 3.30分に1回程度、換気が実施できること。 4.前後ならびに隣の人との距離を確保し、座席を1つ以上空けた上で、指定した座席に着席させることができること。 5.近距離での会話や発声および機器の共有がほとんど生じないこと。 6.教室で受講する学生へのマスク着用の義務付けや教室入室前後の手洗い・消毒の指示など教室で受講する学生の衛生管理を十分に行うことができること。 7.対面による授業を実施する際に、教室で受講できない学生に対して、これに代わる対応ができること。 8.対面による授業の実施後でも、再度対面授業が禁止される事態になった場合には、特例授業へ転換することができること。 この8項目。 全ての大学関係者が認めているものでもないし、公式なものでもないが、まあそういうことだろうと思う。 大学は感染者を出すことが怖いのだ。 ぼくは大学で働いている時に、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)の話を聞いた。 彼らは自分たちの大学の価値はなんだろう、という議論をしたらしい。 そして、その価値は授業の内容そのものではなく、優秀な学生がこの大学に集まり(全寮制らしい)、そこで授業を通して、教員とのつながりができ、そこで化学変化が起きていろんな研究ができるようになる、ということだった。 それ故、MITの授業内容をインターネットで公開し、それを無料で使ってもいいということにした。 オープンコースウェアという名称で、いまでは大きく広がっている。 授業そのものを公開している大学もあるという。 MITのスタッフは、MITが一つの共同体であることに価値があるのだ、と結論したのだと思う。 この話を聞いたのが、2005年くらいだったが、このオープンコースウェアは2003年に立ち上がっている。 この8項目の内容を見て、MITの人たちは何と言うだろうか。 2番め以降はついでの項目だと思う。 1番目を見て、彼らはどう言うのだろうか、とぼくは思う。 こんな標準を作って、大学の価値はあるのだろうか。 情けないことだと思う。 |
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