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2020.05.31 Sunday
Fender Japan
ニューズウィークの記事に「ギター人気復活を導く「スーパークール」な和製ギター」という見出しの記事があった。
MIYABIというギタリストが今世界中で人気らしいが、その写真が出ている。 ライブ映像を見てみたが、ちょうどベースのスラップ(昔で言うチョッパー)の激しいやつ、という感じのギターが特徴。 親指を反らせて低い音を弾き、残りの指を使って高い音を出す。 ああいう弾き方はピックを使ってはできないだろう。 音の数が多く、ビートを刻みながら、高い音をアクセントに出すという感じ。 ライブを見ていると、ギターを弾くというより叩いている。 テレキャスターというフェンダーのモデルにセンターピックアップをつけたものを使っていた。 なんと世界ツアーもやっているらしい。 すごいギタリストが日本にいたのだ。 2年前にフェンダーのCEOがギター不振に危機感を持って、いろんなことを始めた。 ギブソンは会社更生法の適用もされた。 「ロックは死んだ」という宣告もあった。 それが今はウソみたいだという。 80年代以降、エレキギターの人気がなくなり、苦しい時期を経たが、ここにきてギター産業はようやく息を吹き返したということだ。 そういえば、フェンダーの宣伝で最近フェンダージャパンのものが増えた。 力を入れているし、値段もだんだんと上がってきた。 フェンダーの中で、日本製は格落ち、という感じだったが今やジャパンプレミアムだ。 フェンダーのCEO自身が、「市場は毎年拡大している。エレキギターは死んだなんて話、今じゃ犬も食わないぞ」と記事の中で言っている。 2018年はちょうど底だったということか。 それでも、ギター業界が努力したから復活したという面もあるだろう。 2019年に4億5000万ドルだった市場規模は25年には5億4690万ドルに達する見込みだという。 めでたい話だ。 ギターは持ち運びが楽で、どこでも弾けるので、一般の人たちがYoutubeでギターを弾く動画も増えているとのこと。 なかでも、アジア市場は若い人たちも多く、市場規模としても大きい。 日本はアジア市場の中でギター先進国でもある。 最初はアメリカ製のコピーから始まって、1982年にはフェンダーが日本に生産拠点を持つまでになった。 フジゲンという会社がジャパンフェンダーを作っている。 日本の丁寧なギター作りが評価されたということだ。 おまけに、横山健とかチバユウスケというギタリストがバンドのコンサートで最大10万人のファンを呼べるという。 2人はもう中年ギタリストだ。 昔ながらのロッカーという感じ。 2人ともグレッチというフェンダーの傘下のセミアコがメイン。 今や中国の通販サイトでも、日本製のギターは評判がいいらしい。 えらいものだ。 ようやくギターの売れ行きは戻っていくようだが、ぼくはそれを牽引するギタリストたちを知らない。 そこが情けない。 |
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