考えたこと2

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死の形
海外の警察ドラマを見ていたら、”suspicious death”という言葉が出てきた。
字幕を見ると「不審死」とある。
なるほど、不審死は英語で「疑わしい死」というのか。

不審死の対義語は自然死や病死だろうか。
死ぬ原因が老衰や病気なら、これは不審ではない。
原因がわからず亡くなった、という場合は「疑わしい死」ということだ。

病気で死んでも、自宅で一人で亡くなったら日本では不審死になる。
それまでどこかで医者にかかっていないといけない。
継続的に診ていた医者が死亡診断書を書けば、不審死ではなくなる。

でも、高齢化が進むと不審死も増えてくるだろう。
孤独死というやつだ。

少子高齢化というのは多死社会ということでもある。
たくさんの人が死んでいく社会だ。
これからは生まれる人よりも死ぬ人のほうが増える。

死の形も変わっていくだろう。
今の流行りは葬儀場の小型化だ。
大きなホールでやるよりも、小さな会場で家族葬という人が増えている。
死者が望んだのか、家族が望んだのかはわからない。

長生きすると、最期の時期は出歩けなくなるし、社会ともだんだんと切れていくから、葬儀に出席したい人が減る。
さらに物理的に葬儀に出席できる人が減る。
結局は家族や親戚、ごく近しい人だけということになる。
だから、こじんまりした家族葬でいい。

葬儀のビジネスは、まだまだいろんなアイデアが出てくると思う。

ブライダルは学生の人気の就職先だが、これからは葬儀の時代。
知り合いのカウンセラーは、いつか葬儀のコーディターネーをやりたいと言っていた。
終活から葬儀へと生前から相談にのる商売もアリだろう。
生前葬も増えると思う。
朝のドラマで松坂慶子がやっていた。

日本の仏教は葬式で金儲けをするシステムだが、これも廃れていくだろう。
戒名やお経に意味を見出す人が減ってくるからだ。
お寺は存続の危機が来ると思う。

今でもアマゾンで葬儀のときだけ4万5千円で坊主を雇う「お坊さん便」という仕組みがあるが、こういうのも増えてくるだろう。
少子高齢化というのは、形式的な伝統が消えていくということでもある。
普段縁のないお経や、死んでからの名前など、どうでもいいと思う人にとっては「お坊さん便」で十分だ。

それでも、何らかのセレモニーは必要とは思う。

新しいサービスが出てくるのを期待しよう。

| | 考えたこと | 20:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
被爆体験の風化
原爆関係のニュースで「被爆体験の風化を食い止めないと」ということをやっていた。
もう原爆が投下されてから70年以上経つのだから、実際に体験した人はほとんど残っていない。
ニュースでは、原爆が投下された時にお腹の中にいた、という人が話していた。

ぼくは、風化するのは仕方がないと思う。
今、日清戦争や日露戦争のことを話す人はいない。
どちらも100年以上経っている。
いずれ、同じようなことになっていくのだろう。

たしかに、原爆が実際に投下された唯一の国だから、その体験を世界に伝えていく、という役割はある。
しかし、国内的に言えば、なぜそれが投下されるまで戦争を止めなかったのか、ということも風化させてはいけないと思う。

日本の軍部は天皇が戦争を終わらせようとしても、終わらせたくなかった、と聞いている。
どう考えても、無駄な戦いだった。
もっと早く降伏する道もあったのだ。

アメリカも原爆を使ってみたかったから、戦争を無駄に長引かせたという意見もある。
しかし、それは他国のことだ。

ぼくらが反省すべきなのは、第二次大戦の軍部のやり方だと思う。
もちろん、軍部だけでなく、マスコミも、国民も戦争をしたがったのだ。

いつも原爆の日に思うのだが、日本人は被害者という言い方ばかり。
それは偏っている。
日本人は加害者でもあるのだ。

対外的には加害者の日本を反省し、国内的には日本を戦争に導いた軍部のことをもっと反省しないといけないと思う。

ぼくは憲法9条は現状に即して改正したらいいと思う。
どう考えても、自衛隊は軍隊だ。

現実を正しく認めることが大事だと思う。

そのためには、原爆に関して風化させないというのなら、被害者の面だけを言ってはいけないと思う。




| | 考えたこと | 00:47 | comments(0) | trackbacks(0) |