考えたこと2

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アメリカ議会の演説
安部首相がアメリカ議会で演説をした。

新聞を見ると、その演説の最後の部分でキャロル・キングの歌に触れている。
ぼくが中学の時に聞いた歌だ。
首相は高校の時に聞いたと言った。
“ You've got a friend”だ。

同じ歌を聞いて感動したと思うと、親近感が増す。
そういう効果を狙って、歌のエピソードで締めくくったのだと思う。

ぼくは1957年に生まれたが、60年代後半から70年代に十代を過ごしたぼくらの世代にとっては、アメリカはある種の憧れの国だったと思う。
日本のテレビは番組を作る能力が足りなくて、アメリカのドラマを輸入していた。
名犬ラッシー、フリッパー、サンセット77、ハワイアン・アイ、宇宙家族ロビンソン、じゃじゃ馬億万長者、ベン・ケーシー、コンバット、スパイ大作戦、ペリー・メイスン、ナポレオン・ソロ、鬼警部アイアンサイド、奥様は魔女、逃亡者、刑事コジャック…などなど。
ゴールデンアワーに平気で海外ドラマをやっていた。
今はその時間にバラエティ番組をやっているが、あんなものを見るくらいなら海外のドラマを輸入して見たほうがマシだと思う。
円安で輸入コストは高くなっただろうが…。

話がそれたが、そういう時代だった。
アメリカは大きなクルマがフリー・ウェイを走り回り、大きな冷蔵庫があって、広い家に住んで、自由で民主主義の国だった。
その裏で、ベトナム戦争が起こり、アメリカに対する希望もちょっと落ちた。
冷戦の中で、いいアメリカと悪いアメリカが交絡していたと思う。

1989年にベルリンの壁が崩れ、賛否両論はあるものの、アメリカはやっぱりスゴイ国だと思った。
いいアメリカがよみがえった。
その後、アメリカの一人勝ちの状況が崩れ、お金もなくなって今に至っている。

でも、戦後の混乱の中、アメリカは日本を助けてくれた。
たとえ、それがアメリカの陣営に日本をつなぎとめておくためのものだったとしてもだ。
新憲法はアメリカの若い将校たちの理想を表したものだし、日本の国民もそれでいいと思ったのだと思う。

日本はアジアの国だが、ぼくの一番近い国はアメリカだ。
そういうふうに教育されてきたんだと思う。

1999年だったか。
当時勤めていた会社が、縁あってアメリカの会社と提携し、お互いの技術を視察に行った。
それまでも何度かアメリカに行ったことはあったが、アメリカの会社の中に入ったのは初めてだった。
当時のオープンで対等な雰囲気になんとなく感激した。
数日の訪問だったが、その会社の保養所でバーベキューをやって歓迎してくれた。
短いスピーチをしたが、アメリカ人がみんな笑顔で聞いてくれたことが忘れられない。

アメリカにはいろんな意見があるだろう。
でも、アメリカがない世界より、アメリカがある世界をぼくは選ぶ。

安部首相の議会での演説を読んで、そんなことを思った。


| | 考えたこと | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
マイナンバー
この秋から、マイナンバーの通知が始まる。
来年の1月から、運用が始まるという。
選挙運動と同じく、静かなマイナンバーだ。

アメリカのドラマを見ていると、社会保障番号が個人の身分証明になっているのがよくわかる。
事実上、国民の個体識別に使われているのだ。

データーベースを触ったことがある人は、いかにIDが大事かということがよくわかっているだろう。
IDというのは、とにかくユニーク(重複がないこと)であることが必要だ。
そして、できれば扱いやすいことが必要。
そういう意味では、国民をデーターベース化するのなら、番号をふっていくのが一番早い。
それが今回実現したマイナンバーということになる。

国にとってはなにがやりたいかというと、徴税だろう。
日本では所得税はサラリーマンの場合、会社が代わって収めているから、企業の対応も必要になる。
よく考えたら、アルバイトやパートの人も該当するから、ややこしい。
社会保障も厚生年金とか、健康保険とか、介護保険とか、企業が天引きしているからマイナンバーが必要になるだろう。
給与関係の部署は切り替えが大変だろうなあ。

個人にとってのメリットは、行政に出す書類の簡素化や、必要書類が簡単にもらえる、ということだろう。

内閣官房のページにマイナンバーの説明があるが、そこには「国の行政機関や地方公共団体などでは、社会保障、税、災害対策の分野で保有する個人情報とマイナンバーとを紐づけて効率的に情報の管理を行い、さらにマイナンバーを活用して、同一の者に関する個人情報を他の機関との間で迅速かつ確実にやり取り(情報連携)することができるようになります。 」と書いてある。

この後半の部分の、同一の者に関する個人情報を他の機関との間で迅速かつ確実にやり取りする、というのが、データーベース的に言えば一番大きな効果になる。
そのためには、付随する情報もコンピューター上にないといけないが…。
今ならたいがいのものは電子化されているだろう。
一番遅れているのは役所だから。

これから、何年かかけて、マイナンバーを使った事務の合理化ができるはずだ。
理論的には…。

国民一人ひとり、必ず違ったマイナンバーを持つことの意味はそこにあると思う。
役所の人の数を減らし、税金をもらって生きている人の数を減らす。
そこをやらないと、働き手が減っていくのだから、困ることになる。

それがマイナンバーの真の目的だろう。

リスクもあるにはあるのだが…。




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