考えたこと2

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アベノミクスの効果
アベノミクスについてのファイナンシャルタイムズの記事があった。
英国の記事によると、アベノミクスは成功していないという。
ぼくもそう思う。

記事は言う。
アベノミクスは実体経済よりも資産価格に大きく貢献してきた。
そのとおりだ。
製品を輸出している企業や、株や外貨を持っている人は潤った。

円安で儲かったトヨタ自動車をはじめとする大企業は賃上げをして、需要を喚起しようとしている。
しかし、大手企業の儲けはほとんどが円安による為替効果によるもの、という。
実体は、「企業が中核事業の拡大のために投資する確かな理由を見いだした方がはるかに良い。だが、残念ながら、日本の人口は減少し続けている。2月の鉱工業生産指数は3.4%低下した。」という状況だ。
そして、「悲しいかな、重要な改革についてはほとんど進展がなく、日本はある意味では、例えばほぼ100年前の大正時代よりも世界とのつながりが薄い。日本は結局のところ、ある世論調査によると、高齢者が外国人に介護されるよりロボットに介護される方がいいと話している国なのだ。」とある。

どんどん日本が海外に対して閉じてきているということだろう。
実際海外の企業で、日本から撤退するところが増えている。
要は投資を増やさないといけないのに、国民は将来が不安だから貯金するし、海外からの投資を呼び込めるだけの魅力のある事業がないということだ。

記事は書く。

「自発性と個人主義より暗記や集団への忠誠心を重んじる教育制度と、年功を軸に築かれた企業文化のために、ベンチャー企業が少なく、世の中を変えるようなはみ出し者のベンチャーはもっと少ない。
 見事なビデオゲームの先駆者となった日本は、その遺産を礎にして羽ばたくパフォーマーを生み出していない。」

ボロクソである。
しかし、事実でもある。
日本ではベンチャーに投資するようなエンジェルは少ないし、任天堂もソニーコンピューターエンターテイメントも、うまくいかない。

「数少ない明るい兆しの1つは、今の日本に魅了された観光客の大量流入だ。1ドル=120円の日本は外国人にとって、1ドル=80円の頃よりはるかに魅力的だ。
 観光客の多くは、円を押し下げようとする日本政府の努力を非難するより、利用すべきだと考えた中国人だ。中国人観光客は列を成して、自国より格段に安い価格で質の高い製品を買っている。」

お隣の国の観光客が、アベノミクスの恩恵を受けている。

結局株価は上がっても、円安になっても、給料は増えても、お金の行き先がない。
みんなこの国の将来に不安なのだと思う。

なんか、明るくなることをやらないといけないぞ。


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