考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< April 2015 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
単数のThey
アメリカの英語が変わりつつあるらしい。
Wall Street Journalに記事があった。
"they"という「彼ら」表す人称代名詞のことだ。
"tyey"は複数扱いだったが、これを単数で扱うという場合が増えているということらしい。

これは主に、三人称の代名詞"he"「彼」、"she"「彼女」が性別を伴うから、どちらでもなく、一般的に三人称を受けるときに"they"を単数で使うというもの。
こう書くと難しいが、事例で見るとわかりやすい。

「Nearly everyone would find that they can catch the meaning.」という文章がある。
意味は、「ほとんどの人がその意味をつかむことができるとわかるだろう」というようなことだ。
ここで、"everyone"という単数形を受けて、"they"を使っている。
ネイティブの人たちはこれに違和感がなくなってきているということだ。

ぼくらが習った時は、"everyone"は"he"で受けるということだったと思う。
"everyone"は男かどうかはわからないが、とりあえず単数だから"he"で受けるというものだ。

今は性別にうるさくなった。
スチュワーデス(女性)とかスチュワート(男性)をやめて、フライト・アテンダントという名称にしたり、議長をあらわすチェアマンをチェアパーソンという名称にする、といった具合。
その流れにそって、意識も変わってきたのだろう。

意識が変わるのが先か、それとも言葉が変わるのが先かというところだ。

でも、ぼくらの孫のまた孫の時代には、"they"は"he"や"she"の代わりに使うことができる、ということになっているのかもしれない。

言葉は世に連れ、世は言葉に連れだ。


| | 英語 | 22:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
ムンクの叫び
ムンクをご存知だろうか。あの「叫び」のムンクである。
他の何を知らないでも、ムンクの「叫び」というのは知っている人が多い。
あの特徴的な絵だ。
橋の上のようなところで、ガイコツみたいな顔の人が、両手をほほにあてて、叫んでいる、といった雰囲気の絵。
ぼくも、ムンクがどんな画家で、他にどんな作品を遺したかなどはまったく知らないが、あの「叫び」なら知っている。

その「叫び」という絵について、こないだストレッチのコーチから面白い話を聞いた。

何でも、若い人たちもあの「叫び」という絵を知っている人は多いのだそうだ。
美術の教科書に載っているのかもしれない。
それはいいことだと思う。
ところが、コーチによると、あの「叫び」の絵は、誰が描いたのかは知らないことが多いという。

何を言っているのか、わからなかったのだが、要はあの絵の題名は「ムンクの叫び」だと思っている人がたくさんいるらしい。

ムンクが描いたのではなく、あの絵の中で叫んでいる人が「ムンク」ということだ。
だから、「ムンクの叫び」ということになる。

なかなか楽しい間違いではある。

ムンクが描いた「叫び」という絵は、いつの間にか「ムンクの叫び」になった。
たしかに、「ゴッホのひまわり」とか言っても、人間がする行為でなければ間違わないのだが、「叫び」は人間のする行為なので、「ムンクの叫び」になってしまったらしい。

これは日本に特徴的なのか、海外でもあり得る間違いなのか、それはわからない。

でも、コーチによると、『相当数の若い人があの絵は「ムンクの叫び」だと思っている』とのこと。

誰か、試しに聞いてみて下さい。




| | 考えたこと | 00:57 | comments(1) | trackbacks(0) |