考えたこと2

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旧友
久しぶりに25年間勤めた会社の人と会った。

旧友というとおこがましい先輩ばかりだが、それでもみんな昔の仲間だ。
ぼちぼち定年という人もいるし、すでに定年した人もいる。

ぼくのやった仕事がまだ続いていると聞いて、ちょっとうれしかった。

まだ、仕事のことはだいたいわかる。
組織のこともだいたいわかる。

最近の若い人の様子も聞いた。

共通の認識があるというのは、すごくいいことだ。
会社では、何を求めていくのか、そこには答えがある。
社会から離れて、会社は存在しえない。
製品というのは、こうあるべき、というルールがある。
実際には、細かく記載されたガイドラインなどがそれにあたるのだが、もちろんそこに至るまでにはいろいろな物語がある。
敷衍すれば、哲学がある。

そういう集団の中に25年いたというのは、幸せな事だ、と今になって思う。

ぼくが入った頃はまだ会社が小さかった。
土曜日も隔週で出ていたし、伝票も全部手書きだった。
80年代に比べて、90年代は仕事量が増えた時期だ。
そこで人が増え、効率的な組織に変えていった。
ぼくらの頃は、一人で全部の仕事をやっていたのだが、それがある部分は派遣に置き換わり、ある部分は外注に変わり、またある部分は他の組織を作って縦割りにしていった。

昭和の時代は、まだ余裕があったということだ。
だから、考える時間があった。
他の部署の仕事を手伝ったり、出張に行くことができた。
そうすることで、知識の幅が広がって、人脈もできた。
それを効率が悪い、ということもできる。
だからこそ、90年代に効率化を図ったのだ。

その結果、何が起こったか。
一人ひとりが考えられなくなった。
そんなことをしていると、仕事が進まないのだ。
また、コンプライアンスが強化され、残業ができなくなった。
時代の流れだから仕方がないが、そうなると何が起こるのか。
ガイドラインに頼るようになった。

一番、信頼できる部下とはどんな部下だろうか。
何かで読んだが、言ったことができないのはまずダメ。
言ったことをちゃんとできるのがよい。
しかし、一番信頼できるのは、言ったことをちゃんとやるが、必要なときにはそれを破れる人だ。
そういう人が出てこないと、ダメだと思う。

その意味で、人の育成がしんどいことになっているのだろう。
言葉の端々からそういうことがわかる。

しかし、それを乗り越える手段が、共通認識だ。
それがカンパニーというものだろう。

少しうらやましい。

帰り道、阪急に乗って外の景色を見ながら、そんなことを思った。



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