考えたこと2

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SNSと分断
ぼくのツイッターのタイムラインは我ながら偏っていると思う。
自分が同調できる人物や組織しかフォローしていないからだ。
でも、ツイッターを利用している人はたいがいそうだろう。

アメリカの研究結果でも、SNSが二極化の分断を加速させているということだ。
解決策として、異なる立場のコンテンツにも触れさせる、という提案をしているが、それは実際には事態を悪化させかねないことがわかったという。

ぼくも一度そう思って、真逆の意見を言う人をフォローしてみたことがあるが、数ヶ月でやめた。
見ていると、腹が立つのだ。
そのため、中立の人をフォローしたらいいとは思うのだが、これを見つけるのは難しい。
そういう人はSNSなど関心ないのかもしれない。

トランプ氏がツイッターを多用するのも、自分のファンを増やすのが目的だろう。
ツイッターは文字数が少ないので、いきなり本音を書かないといけない。
いろんな留保意見など書いていられないのだ。
読む方も読みやすい。
だから、みんな使うのだろう。

バイデン政権はGAFAにメスを入れようとしているらしいが、この問題はなかなか解決できそうにない。

ポピュリストの政治家は「敵」を作る。
そういう人たちが増えているのは、SNSが「敵」を作りやすい装置になっているからかもしれない。

デューク大学のクリストファー・ベイルという社会学の教授の指摘。

「近頃SNSが特に腹立たしく思えるとすれば、それはSNSがいま起きている状況についてわれわれの認識を形作るだけでなく、同胞の米国人の考え方や行動を左右している現実に起因するかもしれない。」

実際に、ある政党の支持者のうち、対立する政党の支持者を嫌っている人がどの程度いるか、という調査結果をみると、過去60年間に大幅に悪化したらしい。
まあ、最近大きくなったのはトランプ氏のパーソナリティによる部分が大きいと思うが…。

一方、これが「人」ではなく、問題となるイシュー(銃規制や人工妊娠中絶など)については、ほとんど変化がないという。
つまり、アメリカ人は対立する人を嫌う傾向が大きくなったが、それは必ずしも意見が違っているからではない、ということだ。

さすが、アメリカではいろんな研究がされていて、ある研究結果によると、「SNS上で自分と異なる考え方に繰り返し触れると、反対意見になびくのではなく、自らの主張を頑として譲らなくなる」というものもある。
これが冒頭に書いた効果のことだ。

二大政党制というアメリカの政治形態も、この状況に拍車をかけているのだろう。

フェイスブックは扇動的なコンテンツや事実に反するニュースを禁止するルールの更新を続けているし、ツイッターはリツイートを抑制して、あらゆるコンテンツの拡散スピードを支えるような仕様変更に取り組んでいるという。
それらがどれほど有効に機能するか、難しいところだ。

時には、GAFAとは一線を画し、政府が完全な情報統制を行っている中国がうまくいっているように見えてしまう。
もちろん、そんなことは断じてないのだが。

ネット時代の民主主義は難しい。

ぼくらはそれを認識しないといけないと思う。




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