考えたこと2

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自己PR
今日面談した学生が、相談が終わった後「今まで自分を出さず、控えめに、謙遜するのが美徳と言われてきたけど、社会に出るときになって、自己PRやれと言われるのは、なんだかなあ…」と言って帰った。

履歴書を持ってきて、自己PRのところをさんざん悩んで書いていた学生だ。
その言葉が重かった。

就活では自己PRというのを必ず聞かれる。
自分の強みは何かということだ。
その学生が言いたかったのは、それが大事なら、子供のころからずっとそういう風に言ってほしかったということだろう。
学生時代の最後の最後になって、そんなどんでん返しがあるとは思わなかった、ということだ。
今まで言ってきたことは嘘だったのか、だまされた…と思っても仕方ない。
大人は嘘つきだ。

日本の社会の美徳である謙譲の精神はどこに行ったのか、と学生が思うのも無理はない。
就活で行う自己分析という言葉は、言い換えると自分の強みを探すことだ。
面接の場面では、能ある鷹は爪を隠してはいけないのだ。
というか、そんなにたくさん能ある鷹はいない。
でも、就活の場面では能ある鷹を演じなければならない。
それが、矛盾だらけの社会なのだ。

でも、実際には本当にそういう社会になろうとしているのが事実。
終身雇用が崩れ、メンバーシップ型の雇用がジョブ型になろうとしている。
それは取りも直さず、「あなたは何ができますか」という形の社会だ。
ジョブディスクリプションに応じて人が雇われ、それができないと解雇される。
その代わり、辞めても自分が何をできるのかさえ分かっていれば、次の仕事を見つけることができる。
そういう流動性の高い社会に変化しようとしている。

まだまだ既存の社会の慣性が大きくて変わらないが、いずれそうなるだろう。
もう大きな会社はそうなってきている。
完全にアメリカ型のジョブ型になるかどうかはわからないが、近いところには行くだろうと思う。
そうならなければ、日本はもっと落ちぶれるだろう。

あとは遅いか早いかの問題。

そうなっても、謙譲の美徳は残るのではないかと思う。
だからこそ、能ある鷹は爪を隠すということわざがあるのだ。

だがしかし、今よりも自己PRが大事な世の中になるのは間違いない。
だから、頑張って自分の強みをアピールしていかないといけない。

そういうことだと思う。

我慢してやるしかない。


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