考えたこと2

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クリーンな電気の重要性
温暖化ガスを出さないことを「クリーン」とするのなら、火力発電で作った電気を使って作ったものはクリーンではない。
同じ電気でも、原子力や風力、太陽光、地熱などで発電した電気ならクリーンだと言える。

ただ、電気を必要な時に、必要なだけ使えるようにするためには、再生可能エネルギーの発電は向いていない。
太陽光は夜や雨の日は発電できないし、風力は風が止まれば発電できない。
地熱は定常的に発電できる可能性はあるが、まだまだ一般的ではない。
それらの電気を大量に蓄電できる設備があれば、それはカバーできるが、そんなことはコスト的にも技術的にもまだまだ難しい。

ということで、現時点で途切れなく発電できて、実績があるのは原子力だけなのだ。
停電が頻発するような状態では、まともな産業は出ていってしまう。
だから、再エネ100%ということは、100%の停電時のバックアップの発電を準備しておく必要がある。
電気を貯めておくことができない以上、これは必要だろう。

また、CO2を減らそうというのが、気候変動対策。
同じ電気でも、火力で作った電気と、再エネや原子力で作った電気では質が違うということになる。
CO2を排出して作った電気には税金をかけよう、というのがEUが考えていること。
だから、トヨタの社長はこのままでは日本に工場は建てられないと言った。
日本は原発がほとんど止まっており、クリーンな電気がないからだ。

そうなると、欧州に輸出したときには日本で作ったクルマは余分に税金がかかるようになるだろう。
日本とEUで同じ車を作っても、CO2の排出量が違うからだ。
フランスやスウェーデンで作れば、原発の電気なのでCO2フリーになる。
だから炭素税はかからない。

今の日本の基幹産業の大きな一つは自動車産業。
裾野を入れると、数百万人という大きな雇用も生み出している。
世界のいろんな地域で生産しており、そこで儲かった分は日本にも返ってきて、国の所得を上げている。

それを本当になくしてしまっていいのか?というのがトヨタの社長の言っていることだと思う。
過去に石油ショックのときに電気代が上がり、電力消費の多い産業の筆頭であるアルミの精錬は国内からなくなった。
エネルギーのコストは産業を潰すこともできる。
これからは、エネルギーのコストだけでなく、そのエネルギーを作るときにどれだけのCO2を排出したかということも同様に問題になるのだろう。

バカな政治家が再エネ100%などと言っているが、本当にそんなことを選択するつもりなのだろうか。
インフラとしてのコンピューターやソフトなどで大負けしてしまった日本。
これから日本が海外に比して生き残るとしたら、デジタルを使ったアナログなものづくりだとぼくは思う。

そのためには、コストも安く、カーボンフリーな原子力に頼るしかないと思う。
再エネ開発や蓄電の技術開発はやったらいい。

しかし、時間が問題なのだ。

クリーンな電気は必要なのだ。

| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |