考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< October 2021 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
トヨタの経済圏
ダイヤモンド・オンラインにトヨタの経済圏のことが書いてあった。

今の日本の産業界には7つのグループがあるという。
三菱、三井、住友、トヨタ自動車、NTT、ソフトバンク、日立製作所、がそれらの7つ。
旧財閥系の3つはもちろんだが、裾野が広い自動車産業としてトヨタも入っている。

トヨタを筆頭に、仕入れ先企業6064社、販売先企業2578社、出資先企業609社が関係している。
金額では250兆円の売り上げ、雇用でそこに関わる従業員数は約360万人。
自動車産業全体では550万人の雇用だという。

これがEVになると、要らなくなる部品がたくさんできて、経済圏は小さくなる。
エンジン、トランスミッション、給排気系などが要らなくなる分野。
そして、必要となる部品は主に電子の分野。
そのうち、トヨタが半導体を自前で作るかもしれない。

一方で、ヨーロッパもアメリカも表面的にはエンジンを捨てて、EV化に向かっている。
どこまで本気なのかはわからないが、ネックは電池の調達。
だから、いまは必死で電池の開発をしている。

トヨタとて、EV化を進めていないわけではない。
というか、エンジンを併用しているが、モーターも積んでいるのがハイブリッドだし、最近はモーターのみで駆動する率も上がっているから、電動化は進んでいるとも言える。
電池開発への投資もやっている。

ただ、日本では雇用の問題があり、それを無視してドライに進めることはできない。
特に大企業の雇用は未だに終身雇用で解雇がしにくく、解雇されたら再就職しにくい。
中途採用をやっている会社は増えたが、特に大きな企業で中高年が余っている。
そこがネックなのだろう。
産業の新陳代謝が起こりにくい体制なのだ。

トヨタはガソリン税が上がることを見越して、どんどん燃費をよくしている。
それは製品のライフタイムでのCO2を減らすことにもつながり、ハイブリッドの優位性を上げることにもつながる。
少しでもエンジンの優位を保ちたいという戦略なのだと思う。

トヨタも、最終的には技術のブレイクスルーが起こり、ピュアEVが増えるとは思っているだろう。
世界の流れはそっちに向かっている。
不可能はいずれ可能になる。

問題はそれがいつ起こるかということだ。

トヨタ経済圏にとって、それは大きな賭けになる。

| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 21:37 | comments(0) | trackbacks(0) |