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2021.10.06 Wednesday
アパレル好き
アパレル好きの女子。
就活をしていて、アパレルは全滅。 ITや商社の営業なども一生懸命受けていたが、不調。 いったん8月で就活をやめることにしたという。 対面授業が始まって、キャリアには珍しい髪の毛を真っ茶色の女子が入ってきた。 その子が件のアパレル好き。 吹っ切れたようで、派手な格好でやってきた。 悩んでいる時はほんとにしんどそうだったが、今日は打って変わって明るい姿。 ああ、こういうのもアリかなと思わせる。 古着屋でバイトをしている。 就活は自分と社会の接点を見つける場でもある。 わからないなら、わからないでもいいのだが、何か自分がこだわるものがあれば、それを仕事とつなげるのもいい。 それが彼女の場合はアパレルだったということだろう。 でも、自分を受け入れてくれる企業を探すのは一苦労だ。 「好き」だけでは難しい。 なぜ好きなのか、どんな経験からそう思うのか、自分をどう活かしたいのかなど、ややこしいことを企業は聞いてくる。 それに自分なりの答えを持っておかないといけない。 でも、仕事をしたことがない学生にとって、そんなものに答えを持つのは難しい。 正直にいえば、そんなことを聞いても仕方がない。 実際の仕事をしてみないと、本当のことはわからない。 また、本当のことは人の数だけある。 考えて答えているうちに選考を通過する学生はいい。 通過しない学生は、自分が否定されたような気になって落ち込む。 えてして真面目な学生ほどそうなりやすいと思う。 ぼくはそんなことを聞くこと自体があまり意味がないと思っている。 学生にもそういう風に伝える。 それでも、企業が聞くのはオープンエントリーになって、日本中の学生に求人ができるようになり、選別をしなければならないからだ、と説明する。 就職の機会は均等になって、公平になったが、選考は難しくなったのだ。 ものにはいい側面と、悪い側面がある。 ぼくはこの選考方式がベストだとは思わない。 でも、以前の形に戻るのも難しいとは思う。 時には彼女のように、いったん就活から離れて思い切り羽を伸ばすのもいいと思う。 ひとそれぞれ事情はあるのだ。 就活はそもそも「運と縁」。 これからまた運と縁がめぐってくるはず。 人生はまだまだ長い。 |
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