考えたこと2

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リモートワーク
ネットの記事はリモートワークを推進している会社は善で、推進していない会社は悪、というような記事が多い。
そこまで完全に別れているわけでもないが、大体はそういうニュアンス。

中には100%リモートワークが進んだ働く形で、オフィスに集合するのは時代遅れと言わんばかりの記事もある。
これらはあまりにもバイアスがかかっているのではないかと思う。

ネットの記事を書くライターなどは、フリーに近い人も多いから、そういう体験から「リモートワーク=進んだ働き方」ということになるのだと思う。
また、問題視されている「働かない中高年」がオフィスワーク推進派だから、その反動でリモートワーク万歳という形になっているのかもしれない。

ぼくはコロナで1ヶ月ほどリモートワークをしたが、その後は一貫してオフィスに通っている。
ぼくの年代からして、オフィスワークでずーっとやってきた派だ。

たしかにリモートワークで、会議ばかりやっているような、あまり生産性のない中高年の役職者があぶり出され、時代に応じたジョブ型が推進される、という理屈はわかる。
しかし、程度問題だろう。
何でも、100%こっちがいい、などというものはない。

経営側もオフィスを縮小したり、通勤費がなくなったり、実際に生産性が低い中高年があぶり出されたりするので、いいこともある。
しかし、全員が100%のリモートワークの会社などありえないとぼくは思う。

ITの集積地で有名なシリコンバレーでも、意見は分かれているらしい。
Evernoteの元CEOはオフィスなど要らないと言っているし、グーグルは「人々をまとめるために物理的なスペースが必ず必要になる」と言っている。

言い古されたことだが、ITのようにどこでもできる仕事であるにも関わらず、なぜシリコンバレーに人が集まるのか?ということだ。
人との出会いとか刺激を受けるというようなことは、目に見えない効果としてあるのだと思う。
ほとんど雑談がないWeb会議など、仕事は捗るかもしれないが、そこからスピンオフが生まれるとも思えない。
そういう効果は、顔を突き合わせて働くことで生まれてくるのだと思う。

人気のITコンサルの会社で、全面的にオフィスワークに戻したところもある。
やっぱり人が集まることには意味があるのだ。

古いことを言うようだが、職場のつながり、というものがあるということだ。
今でもぼくが47歳で退職した会社時代の人たちとつながっているのは、ずっと出張ばかりで出張先の宿舎で「同じ釜の飯を食った」人たちだ。
それだけ濃い付き合いをしてきたから、いまだにつながっている。

だから、ぼくはそういう付き合いは貴重だと思う。

入社式をWebでやったり、ほとんど会社に出てこなくてよくなったりするのは、本当にいい事なのか。
少なくとも週に何日かは出社するのが普通ではないか。

100%リモートワークは、きっと揺り戻しがあると思う。

| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
同僚は大事
中途採用のノウハウで「自分に向いている仕事がわからない時の見つけ方」という記事があった。

この記事を書いた曽和氏は、エントリーシートの書き方などでも信頼のおける記事を書く人だ。

まず、「向いている仕事」の定義をする。
それは、「自分がパフォーマンスを十分に発揮して、そのプロセスや成果に満足ができる仕事」。
これは、今まで「その仕事に求められる能力」が自分の能力に見合っているか、特徴が自分の志向と一致しているか、で語られてきたとのこと。

たしかに、そういう文脈でしか今までは聞いていなかった。
でも、昨今は「一緒に働く人との相性」が仕事のパフォーマンスに大きく影響している、ということがグローバル企業で注目されるようになったとのこと。
なるほど、自分の経験を振り返っても、それはそのとおり。

ぼくはタイヤの技術を25年やったが、もともと自分の志向などなかった。
幸い、一緒に働く人たちにはすごく恵まれたと思う。
その人たちを通じて、仕事をやる気も出たし、興味も持てたというのが実際のところ。

トムソーヤの話にある、彼がわざと楽しそうに板塀のペンキを塗っていると、友だちが「ぼくもやらせてくれ」と寄ってきて、結局はトムはほとんど仕事をやらずに済んだという話があるが、これは本当だと思う。
その仕事をやっている仲間が、やりがいを感じてやっていると、自分もそれをやりたくなるのだ。

日本企業の人事関係者も、一緒に働く人との相性が、従業員本人の能力を発揮できるかどうかに関わる大きな要素だと認識し始めているとのこと。

経験的に、仕事を変わる時のネガティブな側面の動機は、圧倒的に職場の人間関係が多いと思う。
やれ収入がとか、やれ将来性がとかいうが、よくよく聞いてみるとその裏に人間関係が隠れていることはしょっちゅうだ。

特に、高度な専門性を求められる職種以外は、性格や特性の影響は大きいと認識されているというから、事務の仕事などでは「一緒に働く人としてふさわしいか」、ということが採用時に判断されるのだと思う。
能力が著しく低かったり、コンプライアンスの意識が合わなかったりする場合は別だが、新卒に関しては「一緒に働けるか」という点が、人事が配属後のトラブルをなくすためにも必要なのだ。

その観点からも、新卒のエントリーシートには自分の回りの人との関わりがわかるようなエピソードを書くことが望まれる。
その情報がないと、判断できないからだ。

結局、働く人にやりがいを持って働いてもらうためには、「一緒に働く人との相性」が重要。

それは真実だと思う。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 00:15 | comments(0) | trackbacks(0) |