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2020.06.09 Tuesday
テレビCM不振
電通の業績が悪い、という記事を見た。
おまけに、爆破予告の書き込みまであったとのこと。 これは経産省からの委託のことだろう。 民間の「サービスデザイン推進協議会」というところが経産省から委託を受けた事業を、ほとんど丸投げで電通に再委託していた、という。 これは問題視されても仕方ない。 それだけではなく、広告業界もコロナで大打撃を受けているとのこと。 たしかに、民放のCMがどんどん減っている。 若い人向けの化粧品などは、完全にネットに移行したようだ。 若い人たちがテレビを見ないから、どうしようもない。 民放の内容自体が高齢化している。 ワイドショーやバラエティに出てくる人たちも、よく見たら中高年ばかり。 さんまも、たけしも、一昔前なら老人。 ダウンタウンももうすぐ60歳。 ナインティナインは50歳手前。 結局、若い人たちはネットに移行しているから、若い世代はテレビに出ないのか。 それとも、作る方も見る方も高齢化しているので、そういう人しか使わないのか。 そういうわけで、電通の伝統的な顧客も離れ始めた。 2012年の業績予想は撤回されて、「未定」となった。 4月の売上は国内、海外ともに20%近く落ち込んだとのこと。 結局、このコロナ騒ぎで、ずっと隠れていた「広告代理店」というビジネスの限界が出てきたのだと思う。 ネットの広告は、代理店など必要としない。 自分でターゲットを決めて、どういう広告を打つか決めて、それを作る。 時によっては、フォロアーが多いYoutuberを使ったりする。 それらは全て数字で出ているから、「代理店」を通さなくても可能だ。 企業イメージはフェイスブックやインスタグラムのページで、「代理店」を通さず、自社の社員が生の声を発信して作ることができる。 今までのように、芸能人を使って作らなくてもよくなった。 大衆に個別にアクセスする手段ができてしまったので、テレビCMに拘る必要がなくなったのだ。 惰性でやってきた広告を、コロナが見直すきっかけをくれたのだと思う。 高い広告費を払ってきたが、この際やめよう、ということだ。 電通の立場でいうと、今までのテレビに依存したビジネスを脱しないと未来はない、ということになる。 以前新入社員が自殺して話題になったが、あの社員はインターネットの広告の仕事をしていたという。 その結果が理屈に合わないというクレームに対応していて、飛び降り自殺になった。 これから伸びる仕事を、新入社員にやらせていたのだから、気の毒だ。 そういう体質を変えないと、生き残れないと思う。 |
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