考えたこと2

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高校野球中止に思う
春に続いて夏も甲子園の大会中止が決まった。
春の時は仕方ない、という感じだったが、夏はいろいろと意見があるようだ。

高校野球に関しては、夏と冬の2回大会がある、というのは見直してもいいと思う。
サッカーもラグビーも駅伝も、年に1回の全国大会だから、という理由。
でも、ぼくは高校野球そのものを見直すべきだと思う。

ここ数年の高校野球を見ていると、真夏の炎天下の試合や何試合も続けて投げるピッチャーの負担など、問題が多い。
まずは投球数の制限をもっと厳しくしないと、結局は選手を潰してしまう。
そのあたりは、もちろん考え直さないといけないだろう。
それは学生の将来を考えたら、指導者が考えなければならない問題だ。

それらの問題以前の問題もある。
ぼくが務めていた学校法人は、中学、高校もやっていたが、ぼくの在職中に女子校から、男女共学にした。
ご多聞にもれず、定員割れで集まらないから、苦肉の策で共学化というパターン。
共学化したとたん、野球をやろうということになったらしい。
初年度こそ、1年生だけで1回戦敗退したが、2年目は結構頑張っていた。
学校法人が野球を強くしたい、と思えばいくらでも手はあるということだ。

野球は歴史があるから、そういうルートができてしまった。
小学生、中学生のチームからの選手のスカウト、指導者を連れてくるなど、学校法人の依頼次第でできるらしい。
そのかわり、寮を準備するとか、本気でやるならかなりお金がかかる。
それでも、学校法人が有名になりたければ、やるんだろう。
そのせいで、最近の甲子園では、名前を聞いたことがない高校が増えた。

これらも少子化の影響だ。
学校法人は志願者が集まっていれば、そんな無駄なことはしない。
集まらないから宣伝のためにやるのだろう。
そういうことも相まって、高校野球が学校の宣伝の場になってしまった。

なかなかそういうことに気がつかない人もいるし、マスコミは気づいていても問題にしない。
野球中継で儲かったり、高校スポーツは神聖なもの、という神話もあるからだ。

数年前にどこかの高校が、その府県出身の選手がほとんどいない、という状況になった。
そこで、野球留学の制約を話し合ったとき、結局他府県からの受け入れをやめると、高校野球が成り立たない、という意見で高野連も日和ってしまった。

成り立たない、というのは勝負が面白くなくなる、ということだ。
田中マー君は伊丹の出身だが、駒澤大学附属苫小牧高等学校に入学した。
関西からの野球留学だ。
こういう学校が、どんどん関西、関東から選手を取ってきて、強くなる。
学校数が少ないところのほうが、甲子園に出られる確率が増えるから、野球少年にとっても魅力があるののだろう。
もちろん、親にとってもだ。

こうなると、もうビジネスであって、神聖なことなどない。

こういう状態をいつまで放置するのだろうか。




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