考えたこと2

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スポーツの意味
箱根駅伝でたくさんの区間新が出た。
これはナイキの厚底シューズの影響がある、と言われているらしい。
今までアディダスだった大学も、ナイキに変わったりしている。

マラソンでもどんどん記録が更新されている。
こちらも、ナイキのシューズが使われたとのこと。

ナイキのシューズはクッション性のよい底の素材の中に、カーボンファイバーの板を入れて、それが曲がった時に戻ろうとする力を使うようだ。
走るときのエネルギー効率がだいぶよくなる。

選手だけが買えるのではなく、ちゃんと市販されている。
だから、一部の選手だけが有利になるのではない、ということで規制の対象になっていない。
しかし、規制の動きもあるようだ。

知り合いの市民ランナーに聞くと、「ナイキのシューズはトップランナーの速度に合わせて作られているので、なかなか素材を活かしきれず、走りすぎてしまってリタイヤの可能性もあるのではないか?」とのこと。
靴に走らせられる、ということか。

でも、エネルギー効率を上げるということだから、疲れにくくなるという効果もあるかもしれない。
走る人に合わせてチューニングできれば、市民ランナーのレベルでもいけるかも。
もちろん、他のメーカーも同じようなシューズを開発しているらしい。

時代は厚底シューズになった。
カーボンファイバーという素材の曲げ剛性を利用して効率よく走れるということと、そういうものを含んで厚底にしても軽量化できた、というのが成功の要因。

ひょっとしたら、札幌のオリンピックのマラソンでは記録が出るかもしれない。

道具の進化でタイムが良くなる、というのは前に水泳でもあった。
あれは水の抵抗を下げるというものだったが…。
あの水着は競泳では使用禁止になった。

古くはボートの競技で、オールを止めるところを可動式にして、漕ぐ力を増幅する、というのもあった。
こちらも競技については禁止された。

純粋に人間の身体だけで競うというのは、素っ裸でやらないとできないから、この種の問題はイタチごっこだろう。
投擲種目で、ウェアで筋肉の動きを(今よりもっと)補助するようなものができれば、禁止するのだろうか。

そんなことを言い始めると、パラリンピックなどは車椅子の性能や義足の性能などが記録に含まれるから、ややこしい。
義足の蹴りの能力をどんどん上げていくと、健常者の記録よりも良い記録が出るかもしれない。
そうなったときに、初めておかしいと思うのだろうか。
以前はパラリンピックがそんなに大きなイベントではなかったから、そういう装備の開発の一助になる、ということで許されていたのかもしれない。
今は規則がどの程度厳しくなったのか、わからない。
でも、車椅子を使ってやる競技は、車椅子の性能も大きなファクターになるだろう。
あまり聞いたことがないが、どうなっているのだろうか。

パラリンピックの公式ページでは各競技の車椅子や義足の特徴などを紹介しているが、どういう規制があるのかは書いていない。
競技を見ている人の何割かは、このメダルは本当に本人の能力なのか、それとも車椅子や義足の性能も大きいのではないか、などと思っているはず。

語弊を恐れずにいえば、みんな同じ条件でやらないと、身体能力の比較にならない、という意見もあるだろう。
メダルの意味にも関わってくる。

でも、もともと身体的にハンディキャップのある人が出ているのだから、障害の程度で区切ってはいるが、そのハンディの差はどうやってなくすのか、という話にもなる。
そういう話題は、マスコミには一切登場しない。

ぼくはパラリンピックの意義も大切だと思うし、一生懸命やっている人たちをエライと思う。
でも、メダルという目的にこだわりすぎているのではないかとも思う。

これは東京オリンピック全体に言えることだと思う。
メダルを取ることがそんなに大事なのか。
他国の選手であっても、いい選手、いいプレーには拍手を送って称えるべきだ。

へそ曲がりのぼくは、行き過ぎた「メダル至上主義」には違和感を感じるし、昨今のテレビはそれを煽っていると思う。



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