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2020.01.13 Monday
特異な日本
トップギアというイギリスの番組がある。
ずっとイギリス人の3人組でやっていたが、世代交代してフレンズをやっていたイタリア系のアメリカ人、マット・ルブランクがメインのMCに変わった。 車を紹介する番組なのだが、珍しく日本でロケをやった。 日本で車を買って、目的地まで走るという企画なのだが、日本人がほとんど番組に出てこない。 ほとんど、レギュラーメンバー2人だけだ。 出てくる日本人といえば、高速の料金所の人とか、中古車のオークションの会場の一般の人とか、ごく普通の日本人。 ほとんど日本語だけで、なんだか不思議な登場人物。 せっかくロケをしているのに、コミュニケーションはほとんどない。 日本のクルマはよく知っているが、日本人はわからない存在、という扱いだ。 これはハリウッドのドラマでも同じ。 「ミステリアスな日本」でも一度書いた。 よほど日本人に対して、「わからない」という気持ちを持っているのだろう。 日本はいち早く西洋化を遂げて、アジアで力を持った。 だから植民地にならず、日清、日露の戦争を経て、第二次大戦を起こし、敗戦した。 マッカーサーが来て、日本を占領し、憲法まで作ってくれた。 そして戦後、アメリカのものがどんどん入ってきて、同盟国にもなった。 そういう経緯がありながら、日本に対して「不思議な国」と思っている。 こちらが不思議になる。 よほど、カミカゼとかハラキリとかいう戦前や江戸時代の日本の文化?が浸透しているのだろうか。 アメリカやイギリスのテレビ局が「普通の国」として扱っていないのはどういうわけなんだろう。 英語が話せない人が多いのが災いしているんだろうか。 自分たちが作った文化を、なんでそんなにすぐに持ってこれたのか、いまだに不思議に思っているのだろうか。 結局、イギリス人もアメリカ人と同じように、いまだに日本は不思議な国だと思っている。 ぼくが会社勤めをしているとき、アメリカ人やイギリス人とたくさん会ったが、彼らも日本に対して「不思議な国」だと思っていたのだろうか。 来るときは、おっかなびっくりで、ビビっていたのだろうか。 きっとそんな感じはあったんだろうと思う。 ぼくらは十分に西洋化していると思っているが、肝心なところは「日本」のままなのだろう。 それがどこなのか、日本人もわかっていない。 だから今でも「わからない国」なのだ。 |
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