考えたこと2

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労働のコモデティ化
ITの進歩で、労働がどんどんコモデティ化している。
コモデティ化というのは、Wikipediaにはこう定義されている。

「コモディティ(英:commodity)化は、市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差のない状態のことである。」

スーパーのレジは昔はテンキーのブラインドタッチが要求されたが、今ではバーコードを読ませるだけでいい。その結果、アルバイトでもできるようになった。

ファミレスの注文を取る仕事も、ややこしい注文を覚えなくてもよくなった。通信端末をタッチすればOKだ。これもアルバイトでできるようになった。

単なる計算業務、転機業務は仕事自体がなくなった。
ソロバンの達人や電卓の名人は仕事を失った。
起票者が入力すれば、計算は機械がやる。

Uberという会社のスマホと位置情報、決済機能を組み合わせたサービスで、素人でもタクシー運転手すらできるようになった。
クルマとクレジットカードがあって、登録すれば誰でもできる。
そんな仕組みさえ、ITの技術が可能にした。

100円ショップも、外食のファストフードも、今やほとんどがパート、アルバイトだ。
それでも日々の仕事ができるようになっている。
IT以外にもいろんな技術革新があって、今や高校生のアルバイトでもできる。

これはつまり、労働のコモデティ化が起こったということだ。
労働が特別な商品から、一般商品になった、ということになる。
だから、労働の価値が下がり、誰でもできる仕事が増えた。

こういうのをデスキリングというらしい。
スキリングに否定を表すデがついたということで、スキルが要らなくなる、という意味だ。

だからこそ、何百万人といる大学生がアルバイトで、充分に労働力になる。
何百万人といるフリーターやニートの人たちを救うために、大学生のアルバイトを禁止すればいい。
禁止しなくても、とてもアルバイトなどやってられないようなカリキュラムにすればいいだけだ。

これからAIが発達して、こういうことがもっと広範囲に起こる。
銀行ですら、過去の質問と解答をAIに学習させ、コールセンターで使っている時代。
以前はコールセンターの業務にはかなりの金融知識が必要だったが、ここでもデスキリングが起こる。
それが、労働のコモデティ化をさらに促進する。

人に対するスキルはまだまだ無くならないだろう。
物理的な力や技もある程度は必要とされるだろう。

これからは、コモデティ化しない労働を探さないといけない。


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