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2017.07.29 Saturday
コマツと小松市
コマツという会社、建設重機などを作っている。
グローバルに展開しているし、収益性もいいし、優良企業だと思う。 そのコマツが本社機能の一部を、創業の地である、石川県の小松市に移したとのこと。 コマツというのは、小松市から名付けられたのかと理解した。 そのコマツが地元回帰したことで、地方が活気づいているという記事があった。 もちろんコマツは東京に本社があるのだが、東京と石川の30歳以上の既婚女性社員の子どもの数は、東京0.9人に対して石川は1.9人になっているとのこと。 少子高齢化の対策になっている。 また、兼業農家の社員のも多く、社会貢献のために地元の農業の生産性を上げる取り組みを始め、自社の建設機械で整地をやって、稲の直播きが可能になったとのこと。 今まで苗を育てて、田植えをしていたが、それが要らなくなったということだ。 これこそ、地方創生。 コマツの相談役は、他の大企業も地方で解題解決に取り組めば、地方も元気になるはずと言っている。 さらに、300人のコマツの定年後OB、OGが地元の教育現場でも活躍しているとのこと。 コマツの研修センターを使ってもらって、地元の子どもたちに理科教室やモノづくり教室を開催している。 それが、小松市の小学5年生のカリキュラムになっている。 今の小学校では、理科の実験がなかなかできないというが、それを補完する役割だろう。 こういう地道な努力こそが、地方創生になるのだと思う。 記事にはこう書いてある。 「現在、約300人のOB、OGの人たちが、たとえば、電気をどうしたら起こせるか、重いモノを少ない力で運ぶにはどうしたらよいか、といった普段小学校では習わない教材を小学生向けに考えて教えるようにしました」 「OB、OGたちが入れ代わり立ち代わり、子どもたちの相手をするのですが、彼らが言うにはそれが刺激になって、以前よりも健康になったとのことです」 「まさに、コマツの実践している地方創生が、貴重な教育の場になっていたり、社会保障費の膨張を抑えるヒントを提供してくれているのですね」 小学生もためになるし、コマツのOB、OGも健康になる。 ゆるキャラもいいが、こういう知恵を出してほしいものだ。 相談役は、今の地方は規制や補助金に頼ってきた結果、どの産業でも必要な技術開発やマーケティングをやってこなかったから、こうなってしまった。 だからこそ、規制緩和や地方自治の方式を改める必要がある。 地方の人たちが、そういう声を上げないと、いつまでたっても変わらない。 「農業や林業は企業がやるべきであり、農林業従事者はサラリーマンがやるべきでしょう。たとえば、規制緩和をして企業が農業法人の50%超の株式を持つことができれば、農林業の効率化・大規模化が進み、担い手不足も解消されるのではないでしょうか」 これこそ、今やらないといけないことだ。 相談役は、医療についても手厳しい。 「日本の医療というのは、この数十年間でどうなったのでしょうか。確かに、日本の医師は技術レベルについては高いかもしれません。しかし、医療技術というのは、いまや医師の技量よりも医療機器や薬、そして動物由来の感染症研究などで決まってしまいます。1990年代に米国で開発された遠隔医療機器の「ダ・ヴィンチ」だとか、あるいは有名な新薬などは、ほとんど欧米で開発されています。 いまや医学部、薬学部と獣医学部の連携はもちろん、工学と理学、そして情報工学も連携した大学や研究所に変わらないと世界競争には勝てません。今、問題になっている愛媛・今治の獣医学部が52年ぶり、あるいは成田の医学部が40年ぶりに認可と、この国では既得権者が守られてきたのです。 規制や財政によって医療業界を守ってきた結果、世界で後れを取るのは必然なんです。」 その通りだと思う。 獣医学科が52年間も新設がないなどというのはオカシイ。 既得権を打破して、自由に競争をしないとダメだ。 何でも自由にやったらいいとは思わない。 でも、この記事でいわれていることはやるべきだ。 コマツ、頑張れ! |
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