考えたこと2

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幸福の船
幸福の船 平岩弓枝 新潮文庫

平岩弓枝の本は時代小説を1冊読んだ覚えがあるだけ。
この本は実家で借りてきた。
どちらかというと、テレビの脚本などで有名な人だ。
「御宿かわせみ」シリーズはいつか読みたいと思う。

この本は世界一周の客船が舞台。
何ヶ月かかけて、世界を回るという贅沢な船だ。
ヒロインは船医の娘で、いろいろあって、仕事もやめてこの船に父親と一緒に乗った。

豪華客船というのは、乗ったことがないが、何百人という客がいて、船内は一つの世界になっている。
そこで繰り出される人間模様を描く小説。

小説の後に、阿川弘之と作者が対談していて、海軍好きの阿川に付き合って、船が好きになったという経緯が語られる。
なるほど。
阿川はいくつもの客船に乗ったことがあるらしい。

作者は実際に客船に乗って、起こったことをヒントに小説にした。
日本を出て、スリランカ、紅海、スエズ運河、イスタンブール、ヴェニスなど、いろんなところに寄港していく。
乗ろうと思ったら、お金がかかるし、時間も要る。
まあ、夢のような世界だ。

こういう世界こそ、小説でないと味わえない。

贅沢だが、その贅沢ができる人たちが必ずしも幸せとは限らない。

そこが人生の妙。

いつかそういう船に乗ってみたいと思っている人は、読んでみたらいいと思う。


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