考えたこと2

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人気のある大学
志願者数が多い大学が人気のある大学か?というとそうでもないと思う。
ぼくらの年代の人たちは今の大学の入試のシステムがよく分かっていない。
だから、志願者数というと、その大学に行きたいと思っている人と考えてしまう。
そういう勘違いを狙って、大学も宣伝しているのだろう。

上位の大学は知らないが、下位の大学の入試の願書は一度にいくつも書けたりする。
「いくつも」という意味は複数学部や複数学科を書けるという意味だ。
それで試験料の割引があったりする。
さらに、何度も入試をやる。
A日程、B日程、C日程という具合。
それらの志願者を1名と数えるか、それとも志願した数だけ数えるかということになる。
一人で5人分くらいの志願をする人もいるのだから、ややこしい。

と思っていたら、「志願者殺到の「人気大学」を選んでいいのか?」という記事があった。
この記事には本当のことが書いてある。

まず、この志願者は一般入試を受ける受験生であり、それは下位の大学では、受験者全体の半分以下ということ。
半分以上を推薦とAOで確保するのが、下位の大学の常道だ。
前にも書いたが、推薦入試は半分以下というのが今の文科省の指導。
AO入試は一般入試扱いだから、それを加えて半分以上になる。

おまけに、この志願者数というのは「延べの」志願者数だということ。
なんと志願者数を公表している大学のトップ10の合計は、100万人を超えるとのこと。
一般入試を受ける人が34万人らしいので、どう考えても水増しされた人数になる。
たった10校の合計でこれだから、大学全体の合計ではビックリするような数になるんだろう。
それだけ、入試で儲けているところがある、ということだ。

記事の中にはこう書かれている。

「18歳人口の減少が避けられない以上、志願者の数を競ったところで必ず限界は生じる。自校を深く理解し、入学後に伸びる可能性が高く、中退のリスクが低い……。そんな受験生を、少子化の中でどのように追い求めていくのかが問われている。

 志願者数を増やすだけなら、大学の広報担当者が行う施策は明確だ。

 実志願者数は伏せながら、一度の受験で安く、多くの学部を併願できるようにすれば良い。高校生を消費者として扱い、オープンキャンパスを派手に楽しく盛り上げ、大学グッズなどのお土産をたくさん用意して印象を良くするのも手だ。中退の実態やその理由などは決して公開してはならない。「大学の普段の授業の様子を見たい」などという高校生の要望は断り、高校生だけを集めた楽しい模擬授業の方に誘導した方が良いだろう。」

近大の戦略を見ているとまさにそういう戦略に見える。
まじめに学部を作って頑張っているところは認めるのだが、オープンキャンパスでマグロをさばく宣伝や、入学式のイベントなど、どうかと思う。
自ら、大学の質を落としているとしか見えない。

この戦略は今のところ成功しているように見える。

はたしてこれからどう舵を切っていくのだろうか…。

| | 考えたこと | 22:07 | comments(0) | trackbacks(0) |