考えたこと2

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Line
ラインというアプリが流行っている。

大学生もみんなラインで連絡をしている。
メールという個人相手の手段より、一度にメンバー全員に連絡できて、見たかどうかを確認できるというところがいいらしい。
確かに便利だと思う。

今や女子高生の80%以上が、ラインを使いたいからスマホを手に入れている。

グループをいくらでも作ることができて、目的別の友だちを作ることができる。
昨日も大学生を見ていたら、画面にバーコードを出して、それをカメラで撮って友達になることもできる。

既読のスルーのことをKSと言う。
要は読んで、無視することだ。
友達やグループが多くなりすぎると、既読スルーが増えるのは仕方がない。
しかし、それを嫌がる人が多い。
自分の発した一言を読んで、それに返事が来ないとイライラする。
多い人は数秒に1通ラインからのメッセージが入るらしい。
友だちが数百人になると、そういうことも起こるだろう。
そのメッセージにいちいち答えるのは大変だ。

エラい時代になったものだ。
常時数百人の友だちとつながっていて、そのメッセージを受け取ることができる。
小学校の友だち、中学校の友だち、クラブの友だち、クラスの友だち、バイト先の友だち、仲のいい友だち、いろんな友だちがいて、それらの友だちといつでもつながることができるのだ。

昔なら、高校生になったら、小学校や中学校の友だちとは切れる。
少なくとも常時つながって連絡が取れるような状態にはない。
物理的な距離や場所の制約が、友だちの数を制約していた。
だから、高校生になったら、その高校の友だちとつきあう。
よほどのことがないと、それ以前のコミュニティの友だちと会うことはない。
たとえ近くに住んでいても、連絡を取らない。
その友だちも、今現在の高校生活の友だちとつきあっているからだ。

未だかつて、その物理的な制約を超えて友だちと常時つながる、ということはできなかった。
それがスマホというモバイル機器にラインというアプリを入れることで可能になった。

そこでいろんな問題が出てきている。
殺人まで起こった。

人間はそんな状況にどう対応したらいいのか、未だかつてない状況だから、わからないのだ。
それを模索しているのが女子高生。

今や既読スルーとい言葉が歌詞になる時代。
ラインのメッセージは読んだ人の数が示される。
グループが9人いて、既読が9人となっていて、2通の返事しか来ていないと、スルーした人が7人ということになる。
これがイライラの元になる。
読む方も、書いた方も、イライラする。
その気持ちはわかるのだが…。

既読数がわかる、というのはそのメッセージが届いたかどうかがわかる、ということでこの機能がなければ業務連絡などに使ったとき不便になる。

合理的にできているのだ。

昨日は5人の大学生があっという間にラインの友だちになった。

見ているとあまりに簡単で、友だちの敷居は低いのだとわかる。
ラインの友だちは本当の友達ではない、ということが前提。

しかし、そんなにたくさんのラインのメッセージを処理するのはすごいと思う。

だが、それで失うものも大きいと思う。

ぼくらにはどちらがいいのかはわからない。



| | 考えたこと | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
新学部設置
文部科学省から、今年の新設学部が発表された。

少子化が進み、学生の数は減るが、新しい学部はどんどん開設されている。
まあ、閉鎖される学部もあるのだろう。

昨今は何といっても看護学部。
13校のうち、6校が看護学部を開設する。
看護ブームと言ってもいい。

厚労省は2006年に病床7床あたり、看護師1名という基準を打ち出した。
これが看護学部が増えている原因だ。

7:1の比率は集中的なケアを行うことで、在院日数を短縮するという狙いだったらしい。
問題は、7:1を達成しないと診療報酬が減額されるということから、全ての病院で看護師の争奪戦が起こって、当初の厚労省の目算が外れ、医療から介護へという高齢化社会に対応した病床機能の分担がうまくいっていないことだ。

どこの病院も医療がやりたいらしい。
介護はやりたくないのだ。

だから、当初全体の10%程度と見られていた7:1基準を達成する病院の数が予想の5倍になった。
それが社会保障の支出を増やしている。
中には儲かるから、看護師を増やした病院もあるらしい(というか、それが普通だ)。

当初の7:1病床は、治療をするための病院である。
慢性疾患を抱えた高齢者が、7:1病院に入るのはもったいない。
だから、厚労省は来年度の診療報酬改定で大なたを振るおうとしている。

詳細はわからないが、そんな状況が今の看護師を取り巻く状況。

そんななか、看護学科がどんどん新設される。
大学にとっては、看護師の免許さえ取れば就職できるとなると、少々コストが高くても設置したくなる。
高校生の資格志向も手伝って、看護学部は人気学部になるところが多い。
少なくとも初年度から定員割れというようなことにはならない。

しかし、だ。
20年以上低成長が続いている。
おそらく、日本が80年代のように経済大国に返り咲くという事はないと思う。
おまけにこの20年で国の借金は1000兆円ほどに膨れあがった。
高度成長の時のストックをはき出している格好だ。

どう考えても、将来的に社会保障費をそんなに使えるワケがない。
そういうことを考えると、今から看護師になっても、介護看護師みたいな職になると考えるのが普通の考えだ。
それにかけるコストも安くなる。そうでないと医療費がもたない。
そういうことは大学は考えない。
今、定員割れしないから、看護をやる。

これでいいのだろうか。

| | 考えたこと | 03:20 | comments(0) | trackbacks(0) |