考えたこと2

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マドンナ
マドンナとは、聖母マリアのこと。

でも、マドンナと言えば、「男はつらいよ」である。
主人公の車寅次郎(渥美清)が、次から次へとふられる相手がマドンナ。

シリーズ全部で40人ほどの女優が出ている。
今の時代、本来の女優というような人は数えるほどしかいない。
でも、昭和の時代の女優はあこがれの人だった。

吉永小百合、浅丘ルリ子、十朱幸代、池内淳子、大原麗子、長山藍子、竹下景子、若尾文子、樫山文恵、八千草薫、太地喜和子、いしだあゆみ、樋口可南子、秋吉久美子など、そうそうたる顔ぶれ。

当時の女優は、バラエティ番組などには出ない。
女優気質というものがあった。

監督が脚本を読んで、誰に役を当てるかというときに、その女優がどんな生活をしていて、どんな考えを持っているかという先入観をもたれたら困る。
過去の作品が勝負だろう。

女優はもともと夢を売る商売。
マドンナはあこがれの対象になるが、それは映画の中の話。
彼女らは、ぼくらに夢を与えてくれた。
だから、ごちゃごちゃした私生活は知らせない。
そういうのが女優気質。

そしてこのシリーズのマドンナ役は、その女優のいいところだけを撮っている。
マドンナの一番きれいな場面を閉じ込めた映画だ。

今朝、マドンナの大原麗子を見た。
1978年の作品。32歳のマドンナだ。

ぼくも年をとった。
大原麗子が生きていれば66歳。
残念ながら2009年に亡くなった、昭和の女優。

本当に魅力的な人だった。
あらためて、彼女が孤独死した、というのが信じられない。
でも、ちょっと影のある女優だった。
あの声と、ちょっとアンニュイなところが、本当に人を惹きつけるものがあった。

スクリーンの中の大原麗子は生き生きとして魅力的だった。

その姿を永遠に残したこの作品。

あらためて、映画はすごいと思う。


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