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2012.09.21 Friday
小6 小数が苦手
こないだ、読売新聞の記事に、「小6 小数が苦手」という記事が出た。
それによると、小学校6年生の半数近くが、小学校5年までに学ぶ「少数のかけ算・割り算」の意味を理解していないとみられる、ということだ。 2007年度から2010年度までの4回のテストの結果を比較調査してわかったとのこと。 問題はこういうやつ。 下にあげた4つの式で、□は0でない同じ数を表しています。 計算の答えが□の表す数より大きくなるものを、下の?から?までの中から全て選んで、その番号を書き入れましょう。 ? □X1.2 ? □X0.7 ? □÷1.3 ? □÷0.8 この問題の正答率が45.3%だった、ということらしい。 答えは?と?だが、問題の書き方がややこしいのは事実。 意味がよくわからない、ということで、間違えた小学生もいるのではないか。 でも、算数をやる、ということは、こういう抽象的な問題を考えるためだ。 世の中のどこにも、1はない。 もちろん、2も3もない。 数字は頭の中にあるだけだ。 算数、数学というのは、頭の中だけで作られた学問。 それをがりがりやる意味は、抽象的な考えを身につけること。 実際、この問題が半分以下の正答率、というのは驚異的な数字ではないか。 しかし、文科省はもっと大事なことを忘れている。 小学校6年でわからなかった¥この計算を、大学までわからずに、中学も、高校も卒業する生徒がいる、ということだ。 もちろん、小学校で計算ドリルをアホほどやらせて、身につけることは大事。 しかし、そこでも落ちこぼれた生徒を中学、高校で救うという事も考えなくてはいけない。 算数ができない、ということは、抽象化ができない、ということであり、それは手に触れるもの以外の意味はわからない、ということに通じる。 たとえば、世界平和とか、天下国家とか、税と社会保障の一体改革とか…。 大学で扱う、ほとんどのものは答えのない抽象的な問題。 それを考えられる尺度というのは、もちろん国語力もあるが、算数も寄与していると思う。 結局、そのツケを大学が払わされているのだと思う。 今、全国の大学で、この問題をテストしたら、どうなるのだろう。 |
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